58歳迎えた西武・辻監督、最も思い出深い誕生日は?「来年はぜひ日本S中に…」
選手の奮起期待、「今アピールしないで、いつするの?」
西武の辻発彦監督が24日、58歳の誕生日を迎えた。練習後、待ち受けた報道陣からケーキの祝福を受けると、「2番目に嬉しい誕生日になった」と、頬を緩めた。
ちなみに、1番思い出に残っているのは「一度だけ、ちょうど当日に日本一を決めたことがあって、活躍もできた」。それは1990年のバースデーだったとのこと。「選手時代は、誕生日はいつも日本シリーズ中だったんだよ」と、“常勝”と言われたチームでプレーした選手ならではのエピソードを明かすと、「来年は、ぜひとも日本シリーズ中に迎えたい。選手に叶えてもらえたら、(プレゼントは)他に何もいらない」と、来季への思いを語った。
タイミングを同じくして、主力組中心に行われていた秋季練習もこの日をもって終了。宮崎で行われていた教育リーグ『フェニックスリーグ』も最終日を迎え、26日からは自由参加となる栗山巧、牧田和久ら一部主力選手を除いた1、2軍合同の本格的な秋季トレーニング、そしてキャンプに突入していく。ここから、本格的に指揮を執るとみられる辻監督は、次のように語った。
「僕が選手の立場だとしたら、“自由参加”という立場は、逆に焦ると思う。自分で全てをやるのは大変なことで、みんなと一緒にやる方がむしろ楽。責任感は相当だと思う。ただ、監督としては、それだけ信頼しているということ。しっかりと自己管理をしてくれると信じています。合同練習に関しては、本当に楽しみ。監督が代わったのだから、選手はみんな気になって当然。今アピールしないで、いつするの? という感じ。今頑張らなければ、来年はないぐらいの気持ちで頑張ってもらいたい」
監督就任会見時、背番号『85』への思いを問われた際、「西武時代の背番号が『5』、ヤクルト時代が『8』。1958年生まれですし、今年で58歳ですから」と、縁と愛着を口にしていた新指揮官。来季から共に戦っていく選手・スタッフたちと一緒に58歳を人生最高の一年にすべく、日本ハムvs広島がの日本シリーズが大いに盛り上がっている裏で、着々と来季日本シリーズ出場へ向け、新チーム作りを始めている。
【了】
上岡真里江●文 text by Marie Kamioka