ハム吉川、G大田らは新天地で輝けるか? 近年成立のトレードに見る明暗
ドラ1選手がトレード後に戦力外、新天地で躍進した選手も
2日に日本ハムの吉川光夫投手、石川慎吾外野手と巨人の大田泰示外野手、公文克彦投手のトレードが発表された。吉川は2012年のリーグMVPも受賞した主力左腕。一方で08年のドラフト1位で巨人に入団した大田も当初は松井秀喜氏が背負った背番号「55」を託されるなど大きな期待を寄せられた存在だけに、衝撃も大きかった。
先発左腕の強化が不可欠な巨人、陽岱鋼がFA権を行使する可能性が浮上していた日本ハム。両球団の補強ポイントが合致してのトレード成立だった。4選手は果たして新天地で輝けるのか。過去のトレードを見ても、即効性がある補強、中長期的に見て奏功する補強など様々。一方で大きな効果が出ずに、移籍選手が戦力外となる例もある。それでは近年のトレードはどうだったのか。ここまでの3シーズンで主なケースを振り返ってみたい。
昨オフはソフトバンクが大場翔太投手を金銭トレードで中日に放出した。2007年大学生・社会人ドラフトで6球団が競合した右腕は11年に7勝を挙げたのがピークで、ホークス在籍8年で15勝にとどまり、移籍となった。しかし中日でも1軍登板がなく、ウエスタン・リーグで9試合で0勝2敗、防御率5.73で終え、オフに戦力外となった。
大場と同じく大学生・社会人ドラフトのドラフト1位指名選手の白仁田寛和投手は14年オフに交換トレードで阪神からオリックスに移籍。移籍1年目の15年にキャリア最多の43試合に登板。2勝2敗2ホールド、防御率3.29と成績を向上させた。しかし今季は7試合の登板にとどまり、オフに戦力外となった。一方、白仁田と入れ替わって阪神へと移った桑原謙太朗投手は1年目の15年に6試合の登板で防御率8.53、今季は1軍登板なしに終わっている。
15年のシーズン中には今回と同じく日本ハムと巨人の間で2対2の電撃トレードがあった。同年6月に矢野謙次外野手、須永英輝投手が日本ハムへ、矢貫俊之投手、北篤外野手が巨人へと移籍。その中で最も出番を増やしたのは矢野だ。