ホークス、実った7回の積極采配 工藤監督「あの回が勝負どころと思っていた」
コラスの衝撃デビュー弾には「素晴らしいホームラン」
■ソフトバンク 5-4 西武(18日・ヤフオクドーム)
18日、ソフトバンクは終盤の再逆転で西武に勝利してゲーム差を「5」に戻した。一度は逆転を許しながらも、若手投手陣の好投がチームにいい流れをもたらした。
1点リードで迎えた5回表、1死から2人の走者を出したところで継投策に出たが、3番手の松田遼馬が3連続四死球で逆転を許す。しかし6回には甲斐野央が、7回には高橋純平が3者連続三振を奪って流れを引き戻すと、7回裏に松田宣浩と明石健志の連続二塁打で再逆転に成功した。
工藤公康監督は「逆転された後によく松田選手と明石選手が打ってくれた」と、まずは殊勲打のベテラン2人を称えた。しかし、その前に仕掛けたのはベンチだ。グラシアルが死球を受けるとすぐさま代走に周東佑京を送り込み、その周東が緊迫する場面で見事に盗塁を決めてチャンスを広げた。
「あの回が勝負どころと思っていたので(グラシアルが塁に)出たら行くと決めていました。期待を込めて出していますし、素晴らしいスタートでよく決めてくれました」
再逆転後には甲斐拓也に代打の長谷川勇也も送り込んだ。結果的にその策は実らず追加点は奪えなかったが、指揮官は「もう1点、チャンスがあればと思って。ライオンズ打線はすごいので何点あってもいいと思っていました」と振り返った。
好投の甲斐野と高橋純については「三振を取るのは難しいこと。でも三振を取ってくれてチームに勢いがつき、それが7回の攻撃に繋がったと思います。素晴らしかったですね」と評価。2回に衝撃的なプロ初打席初球本塁打を放ったコラスについては「素晴らしいホームランでした」と称え、凡退に終わった残りの打席も「初めての投手との対戦でも変化球にも対応できるスイングをしていました」と評価していた。
(藤浦一都 / Kazuto Fujiura)