エンゼルス、悲しみの地で亡き盟友のロッカー用意 トラウト「見守ってくれている」

7月2日に急逝したタイラー・スカッグス投手【写真:Getty Images】
7月2日に急逝したタイラー・スカッグス投手【写真:Getty Images】

スカッグスの急逝以来初のテキサス遠征、指揮官「思い出さずにはいられない」

 エンゼルスは19日(日本時間20日)、敵地レンジャーズ戦に臨むに際し、7月1日(同2日)に同地遠征中に急逝したタイラー・スカッグス投手のロッカーを用意した。今回は予期せぬ悲劇が起きて以来初めてのテキサス遠征で、ブラッド・オースマス監督は試合前に「ふとした瞬間に、ほんのわずかなきっかけで彼を思い出してしまう」と、仲間の死去から7週間経っても拭えない衝撃の大きさを伺わせた。

 ちょうど7週間前の現地7月1日、スカッグスは宿泊先のホテルで亡くなった。前日に本拠地から移動した際にはチームメートと一緒に撮った写真をインスタグラムで公開するなど普段と変わった様子はなく、まさかの出来事に球界は大きな悲しみに包まれた。

 今回の遠征にあたり、チームは宿泊先のホテルを変更。だが、クラブハウスには7週間前と同じように、親友でもある左腕アンドリュー・ヒーニーの右隣にロッカーが用意され、ユニホームやスパイクなどが置かれた。試合前、自身のロッカーの前に座ったヒーニーは報道陣の質問に応じ、「今回の遠征に来るのはとても辛かった」と声を落とした。オクラホマ出身のヒーニーは、子供の頃にテキサスまでレンジャーズの試合を見に来ることを楽しみにしていたというが、「この球場でのいい思い出が全部かき消されてしまった」と話し、2020年から新球場グローブ・ライグ・フィールドに移ることを歓迎した。

 同じく試合前に報道陣に対応した主砲マイク・トラウトは、スカッグスのユニホームが飾られたロッカーに何度も視線を送りながら「ここに来ると、間違いなくあの日が思い出されるよ」と寂しげな表情。それでも「彼は僕らを見守ってくれている。安定した戦い方をしていかないと」と闘志を奮い立たせた。

 エンゼルスは20日(同21日)にダブルヘッダーを行い、スカッグス急逝のために延期となった試合の代わりとする。チームは18日(同19日)現在、62勝64敗と勝率5割復帰まで、あと2勝。この4連戦に勝ち越して、天国で見守る盟友を喜ばせたいところだ。

(Full-Count編集部)

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