鷹・岩嵜「焦りもありました」 1年半ぶり1軍復帰へ「苦しんだ分楽しみたい」
本人はポジションにこだわらず、倉野コーチ「今いる投手の負担も減らせる」
20日、ソフトバンクの岩嵜翔投手がヤフオクドームで練習を行った。2018年4月9日に登録抹消されて以来、右肘手術などで長いリハビリ生活を強いられた。ヤフオクドームでの練習は同年4月1日以来となる。
長いリハビリを経て、今季は2軍戦で9試合に登板。2勝を挙げて防御率1.74の成績を残している。1年4か月ぶりとなるヤフオクドームでの練習では、時折笑顔も見られた。この日はブルペンにも入り「立ち投げと中腰で50球くらい」を投じたという。見守った工藤公康監督も「かなり良くなってきている」と評価し、21日にも1軍復帰が見込まれている。
岩嵜は「肘に関しては心配してないです。技術的な面でもう少し上がってくれたらというところですね。監督と倉野さんとも話をして兆しが見えてきたので、良い方向に行ければと思います」と明るい表情。長期間に渡ったリハビリに「苦しんだ分楽しみたいなという思いはあります」という岩嵜は「いい時期に呼んでいただいた。他の中継ぎも調子がいいので『行け』と言われたところでしっかりとした仕事を見せられたら」と続けた。
さらに「代わりの投手はたくさんいる。同じポジションで甲斐野や(高橋)純平が結果を出しているし内容もいい。自分の状態が上がらない時期にそういう投手の活躍を見て、焦りもありました」と正直な気持ちを吐露。そのうえで「長い回を投げる中継ぎがいたから僕も勝ちパターンで投げられた。そういうところで『行け』と言われても自分の仕事をしたい」と、ポジションにこだわることなく復帰の出番を待つつもりだ。
倉野信次投手コーチも「いきなり試合を左右する場面というのはない」としながらも、岩嵜の経験値を高く評価しており「岩嵜本来の力が出せれば勝ちパターンに入れることもできるし、今いる(勝ちパターン)投手の負担も減らせる。その期待は大きい」と話した。
(藤浦一都 / Kazuto Fujiura)