ダルビッシュ、MLB初の5戦連続8K&無四球「制球力って才能だと思ってた」
4被弾7失点で白星はならずも…メジャー史上初の偉業も達成「今は四球出さなくなっちゃって」
■カブス 12-11 ジャイアンツ(日本時間22日・シカゴ)
カブスのダルビッシュ有投手は21日(日本時間22日)、本拠地ジャイアンツ戦に先発し、6回途中7安打7失点8奪三振無四球で勝敗はつかなかった。4回まで2失点に抑え、チームも4点をリードしていたが、5回に2ラン、6回に2ランとソロの2本塁打を浴びて同点に追いつかれ、KOされた。ホームランに泣いたものの、5試合連続8奪三振以上&無四球というメジャー史上初の偉業も達成。シーズン前半はコントロールに苦しんだ右腕は「コントロールって才能だと思っていた」と心境を明かしている。
初回に2ランを浴びて2点を先制されたダルビッシュは、その後は2回2死から4者連続三振を奪う快投。2回から3イニング連続で3者凡退に抑えた。打線も、2回にダルビッシュが自らバスターで適時打を放つなど3回までに6点を奪取。ところが、5回にヤストレムスキーに2ランを浴びると、6回にはボートに2ランを浴びて1点差に。さらに、続くピラーに2者連発となるソロ本塁打を食らい、同点に追いつかれたところで降板となった。
痛恨の4被弾7失点となった一方で、快記録もマーク。地元ラジオ局「670 AM」のコラムニストであるマット・シュピーゲル氏は自身のツイッターで「ユウ・ダルビッシュは1908年以降、5先発登板連続で8奪三振以上、無四球とした(MLBで)唯一の先発投手だ。素晴らしい。もちろん、4被本塁打7失点は良くないが……」と伝えた。5試合連続8奪三振以上&無四球はメジャー史上初の“偉業”となったという。
試合後、この記録についてダルビッシュは「そういうこともあるんですね。最初の2か月くらいはみんな四球出していたのに、今は四球出さなくなっちゃって。昨日も同級生と話していて、コントロールって才能だと思っていた。上原さんとか岩隈さん、田中とか才能なんだろうと。そんなの俺には無理だと思っていた」と話した。
今季は前半戦18試合で97回を投げ49四球と制球に苦しんでいたが、後半戦は8試合47回1/3でわずか2四球。コントロールは劇的に改善した。一方で、9イニングあたりの奪三振数は前半戦が10.3個、後半戦は12.4個と上昇。被打率.218もリーグ6位と優秀な数字を維持しているだけに、リーグワースト2位となった被弾数(30本、ワーストはマリナーズからダイヤモンドバックスに移籍したマイク・リークの34被弾)を減らすことができれば、さらに成績は上がっていきそうだ。
(木崎英夫 / Hideo Kizaki)