日米の最終決戦に違い 日本SとWS、それぞれのスポンサーの関わり方とは
プレミアムな空間を作り出す活動が熱烈なファンを生むきっかけに?
ワールドシリーズ(WS)といえば、アメリカ国内だけでなく世界が注目するビッグイベントであり、球場内外でそのプレミア感を味わうことができる。球場外では、対戦する両チームが描かれたワールドシリーズ限定のグッズや通常のベースボールキャップにワールドシリーズのロゴが加わったものなどが店頭に並ぶ。今年のワールドシリーズは優勝から長らく遠ざかっているチーム同士の対決のため、朝から球場周辺でいつも以上にお祭りの雰囲気が漂っていた。
日本シリーズ第6戦のマツダスタジアムに足を運んでみると、その雰囲気は広島でも感じることができた。球場外が開場前から真っ赤に染まり、多くの人々で溢れかえっていた。だが、それを彩る日本シリーズ限定グッズ等が手に入るのは、球場外のテントに覆われた仮設の売り場と非常に簡素なものだった。あくまでも仮設であるため、コストを抑えてのことだろうが、至るところでワールドシリーズ限定グッズが見られる米国に比べると、管轄が違うためかチームショップ内までには浸透していなかった。
地元ファンは真っ赤なカープグッズを新たに購入して、ホームでの応援に励む。だが、遠方からやってくるファンにとっては“旅”要素も含まれているだろう。特に、日本シリーズのような毎年出られるかどうかが分からない試合では、ちょっとした記念グッズを手に取ろうとしてもおかしくない。
レギュラーシーズンの各球団が主催する試合と違って、日本シリーズはNPB主催となる。そのためか、球場内や試合中の演出なども通常とは違った雰囲気で行われていた。ホーム側がホームランを放ったときには、ビッグスクリーンに日本シリーズのメインスポンサーであるSMBCのキャラクター・ミドすけの動画が掲示され、ビジター側がホームランを放ったときにはミドすけの静止画が彩るなど細かい仕掛けが行われていた。球場内ではマスコットであるミドすけが球場内でファンを楽しませる光景も見ることができた。