元DeNA久保、今季最終登板で10K&奪三振王“当確” 「ウインターLにも参加したい」
奪三振ランク2位との差を「14」に拡大「今年一番集中して投げた」
メキシカンリーグのブラボス・デ・レオンでプレーする元DeNAの久保康友投手が24日(日本時間25日)、ホームで行われたレオネス・デ・ユカタン戦に先発。7回1/3を投げ、10三振を奪って通算154奪三振とし、リーグ最多奪三振のタイトル獲得を濃厚とした。久保はこの日が今季最後の登板で5失点。通算26試合に投げて8勝14敗、防御率5.98で今季の幕を閉じた。試合は3-5で敗れ、すでにプレーオフ進出を逃しているチームは45勝68敗で南地区7位となった。
プレーオフ進出の可能性が消え、消化試合となった中での今季最終登板。久保は奪三振王のタイトル獲得に向け、必死に腕を振った。3回には3者連続三振を奪うなど、6回まで毎回の奪三振。その後も続投を志願し、8回に最後の10個目の三振をメキシコ代表でクリーンアップを打つルイス・フアレス内野手から奪った。
「今年一番集中して投げた。疲れました。三振狙いでいくと、どうしても球数が多くなってしまう。でも、狙って最初から最後まで三振を取りにいけた。今季、有言実行できた唯一の試合。毎試合それくらいの集中力があれば意識したことができ、もっといい数字を残すことができる。ただ最後、勝利で飾れなかったのが残念です」
登板前の時点で、久保はリーグトップの144奪三振。同2位につけるオルメカス・デ・タバスコのファン・パブロ・オラマス投手は4つ差の140奪三振で、27日(同28日)に今季最後の先発が予想される。リーグのレギュラーシーズンは29日(同30日)が最終日となるため、この日の試合で久保が三振を重ねれば、タイトル獲得に向けて有利になるという状況の中、10三振を奪って通算154三振。ライバルとの差を「14」に広げ、タイトルをほぼ手中に収めた。試合中には、球団のシーズン最多奪三振記録更新を祝う盾がマウンド上で贈呈され、スタンドのファンから拍手で祝福された。投球回も今季通算152イニングで、リーグトップの座を守った。
異国の地での半年間を終えた久保は「メキシコ、楽しめました。1年間楽しくやることができました」と笑顔。今後については「またチャンスがあればウインターリーグにも参加したい。違う国にもチャレンジして、人生経験を増やしていきたい」と、海外で野球を続ける意欲をのぞかせた。
(福岡吉央 / Yoshiteru Fukuoka)