田中将大「もっと勝ち続けてる人はいる」 日本人初の6年連続2桁勝利も前見据える
日本人初の快挙に「凄く嬉しい」も「日本人というくくりをなくせば…」
■ヤンキース 7-0 マリナーズ(日本時間28日・シアトル)
ヤンキースの田中将大投手は27日(日本時間28日)、敵地マリナーズ戦で7回3安打無失点7奪三振1四球と好投し、今季10勝目(7敗)を挙げた。菊池雄星投手との初の投げ合いに“快勝”し、日本人初のメジャー6年連続2桁勝利に到達。それでも、試合後には「もっともっと長く勝ち続けてる人たちはいる」と今後も自分の仕事を続けることを誓った。
菊池が4回5失点で降板する中、田中はマリナーズ打線を圧倒。7回までマウンドに立ち続け、ドジャース、ヤンキースでプレーした黒田博樹氏の5年連続2桁勝利を超え、日本人初の6年連続2桁勝利となった。
だが、まだ30歳。田中は「もちろん日本人初ということは嬉しく思います」と喜びながら、こう続けた。「でも、それよりもっともっと長く勝ち続けている人たちはいるので。日本人というくくりをなくせば。僕も良い投球をマウンドに立ち続ける限り続けていって、良い投球を1試合でも多くしていきたいなと思います」。日本時代から11年連続2桁勝利となったが、満足する様子はない。
この日は5回と7回に先頭打者に長打を浴びながら、後続を落ち着いて断って無失点。田中は「一気にアウトが2つも3つも取れるわけではないので、対峙しているバッターを一人一人どうやって抑えるかにフォーカスしながら良い投球ができたと思います」と振り返る。まさに目の前の仕事を黙々とこなしながら、白星を重ねてきた。
日米通算173勝(NPB99勝、MLB74勝)は日本人現役投手でトップ。2度の炎上が響き今季防御率は4.47となっているが、その安定感はやはり光っている。
(木崎英夫 / Hideo Kizaki)