「今回ダメならもう終わり」―決勝打のDeNA梶谷、ド派手ガッツポーズのワケ
チームを4連勝に導く勝ち越し打「ベテラン扱いはしてほしくない」
■DeNA 4-2 ヤクルト(29日・横浜)
DeNAの梶谷隆幸がチームを4連勝に導く勝ち越しタイムリーを放った。
「とにかく集中して、ただヒットを打とうという気持ちだけだった」という梶谷は、同点の7回2死一、二塁の場面でフルカウントから一、二塁間を破る適時打を放ち、塁上で派手なガッツポーズを見せた。「詰まったけど、いいところに飛んでくれた。最近は打つとめちゃくちゃ嬉しいので、自然とガッツポーズが出た」と笑顔を見せた。
今季は打率1割台と極度の打撃不振で2軍生活を余儀なくされたが、8月23日に1軍昇格して以来、マルチ安打を2度記録するなど、存在感を見せている。自らの誕生日だった28日には途中出場で同点弾を含む2安打を記録して勝利に貢献した。
この日は相手先発の小川対策で左打者7人を並べた打線に「5番・左翼」でスタメン出場し、決勝打で起用に応えた。「今回上がってダメだったら、もう終わりだという気持ちだった。結果を残さないと生き残っていけないと思っていた」という背水の陣が派手なガッツポーズにつながった。
「まだ31だし、自分では若いと思っているので、ベテラン扱いはしてほしくない」という梶谷。「バリバリやっている同級生はいっぱいいるし、せめて中堅と呼んでもらいたい」とおどけたプロ13年目の外野手が、優勝争いに踏みとどまるチームの大きな存在になりつつある。
(大久保泰伸 / Yasunobu Okubo)