いったいなぜ…1死二、三塁で三邪飛なのに1得点「あまり知られていないルールで」
捕球後にフィールド外に入ると、ボールデッドで走者に1つの進塁権
■アスレチックス 9-8 ロイヤルズ(日本時間30日・カンザスシティ)
アスレチックスは29日(日本時間30日)、敵地で行われたロイヤルズ戦の9回に、ボールデッドによる進塁で貴重な1点を追加。この1点がものをいって9-8で逃げ切った。MLB公式サイトは「あまり知られていないルールでアスレチックスは貴重な保険となる1点を得た」とのタイトルでこのプレーを詳報した。
8-7と1点リードして迎えた9回表1死二、三塁の場面だった。アスレチックスのコーバン・ジョゼフが放った三塁ベンチ付近の飛球を、ロイヤルズの三塁手チェスラー・カスバートが左腕を伸ばしてキャッチ。ただ、捕球地点がベンチの階段付近だったため、勢いあまってそのままベンチ内に入ってしまった。その瞬間、三塁審判が「ボールデッド」を宣告。2人の走者に進塁を認め、アスレチックスに貴重な1点が加わった。9回裏に1点差に迫られただけに、まさに値千金の1点となった。
ルールによると、野手が打球をキャッチした後、(ダグアウトなど)フィールド外に踏み込んだり倒れ込んだりした場合、ボールデッドとなり、全ての走者は1つ(次の塁)進塁することが許される。アスレチックスのボブ・メルビン監督は「(ルールを知っていたので)そうなることはすぐに分かったが、あまり見るプレーではない」と語った。三塁走者のセス・ブラウンもこのルールを知っていたし、チームメートも分かっていたという。
ただ、カスバートはこのルールを知らなかった。ナイスプレーも失点の一因となり、「野球については毎日、新しいことを学ぶよ」と反省しきりだった。