ハム大谷翔平が初のMVP受賞! 投打で規定届かずも際立った存在感&貢献度
プロ4年目の二刀流右腕がベストナインW受賞と合わせ“3冠”達成
2016年度のプロ野球年間表彰式「NPB AWARDS 2016」が28日、都内のホテルで行われ、日本ハムの大谷翔平投手がパ・リーグ最優秀選手(MVP)を初受賞した。二刀流右腕は投球回、打席ともに規定は届かなかったものの、投打で際立った活躍を見せ、プロ4年目で初のシーズンMVPを引き寄せた。
22歳は今季、投打両方で結果を残してきた。投手では21試合登板、10勝4敗、勝率.714、防御率1.86、174奪三振。6月には4勝0敗、防御率0.29の好成績を残し、月間MVPを獲得した。7月10日のロッテ戦(札幌ドーム)で右手マメをつぶして約2か月間、先発できなかったが、9月13日のオリックス戦(札幌ドーム)ではNPB公式戦最速記録を更新する164キロをマーク(クライマックスシリーズでは165キロを記録)。9月28日の西武戦(西武プリンスドーム)では1安打完封し、3年連続2桁勝利&胴上げ投手となった。
打撃では104試合出場し、打率.322、104安打、22本塁打、67打点、7盗塁を記録。5月17日のソフトバンク戦(北九州)では5試合連続本塁打をマーク。「1番・投手」で先発した7月3日のソフトバンク戦(ヤフオクドーム)で初球先頭打者弾を放つなど、軒並みキャリアハイを更新した。
規定投球回、規定打席にはいずれも到達できなかったものの、2年ぶりの2桁勝利&2桁本塁打。10勝、100安打、20本塁打は日本球界史上初の大偉業。チームの4年ぶりのリーグ制覇&10年ぶりの日本一の原動力にもなった。規定投球回数に届かずにリーグMVPを受賞するのは2011年の中日・浅尾拓也投手以来5年ぶり、パ・リーグでは1981年の日本ハム・江夏豊投手以来35年ぶり。規定打席に届かずMVPを受賞した選手は過去にいなかった。
シーズン記録による個人タイトルは獲得できなかったものの、25日には史上初めてパ・リーグ投手部門、指名打者部門のベストナインをダブル受賞。リーグMVPと合わせて“3冠”に輝き、まさに2016年のプロ野球を象徴するヒーローとなった。
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フルカウント編集部●文 text by Full-Count