山本昌は“打者泣かせの投手” 今季最年長勝利を塗り替えた左腕の長寿の秘密

64年ぶりに球史を塗り替えたベテラン左腕

 中日・山本昌投手は23日の巨人戦の先発をもって、今季の全登板を終えた。5回3失点。49歳1か月で敗戦投手となり、プロ野球最年長黒星を更新してしまったが、優勝を間近に控えた巨人打線に対し、堂々たる投球。50歳を迎える来季へ手応えを深めたに違いない。

 今季は初登板だった9月5日の阪神戦で5回無失点と好投。49歳0か月での勝利は、1950年に阪急の浜崎真二氏が記録した48歳10か月を塗り替えるプロ野球史上最年長勝利だった。64年ぶりに球史を塗り替えた左腕が、49歳を迎えてなお、活躍できる理由はどこにあるのだろうか。

 その一つがストレートの質の高さだ。

 山本昌といえば、代名詞のスクリューに象徴されるように技巧派投手とのイメージが付きまとうが、その実は”本格派投手”だ。投球の半分近くを占める直球のスピードは130キロ台前半。150キロを超える投手が珍しくない現在では最も遅い部類に入るが、ボールの回転数に秘密がある。

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