米メディアが田中将大を今季ヤンキースMVPに選出 「本当のスター選手」
約2か月半の離脱にも関わらず、田中がチームMVPに輝く
今季メジャーデビューを果たした田中将大投手がヤンキースの年間MVPに選出されている。MLB公式HPとも提携する米メディア「スポーツ・オン・アース」が2014年のMLB全球団MVPという特集を行ったもので、ヤンキースでは田中が選ばれた。
寸評では「マサヒロ タナカだ。ジーターでなくて申し訳ない。ヤンキースのロースターに目をやれば、シーズン終盤戦までプレーオフ出場争いを展開したことがある意味、感銘的ですらある。田中はチームに残された唯一の本当のスター選手。あの男が1年間健康を維持できるなら、ヤンキースはここ数年で存在しなかった本当のエースを獲得したことになる」と報じている。
田中は今季19試合に先発し、13勝4敗で防御率は2・47。7月8日のインディアンス戦後に右肘靭帯部分断裂で戦線離脱するまでは新人王やサイ・ヤング賞、MVP候補にも挙げられるほどの活躍で、負傷により出場できなかったもののオールスターにも選出された。勝利数を見ても、チーム2位の11勝を挙げた黒田博樹投手を抑え、堂々の勝ち頭となっている。
チームの象徴的存在だったデレク・ジーター遊撃手は今季限りでの引退を表明。ジーター同様に殿堂入り確実な名手、イチロー外野手ももうすぐ41歳を迎える。2009年のヤンキースのワールドシリーズ制覇に貢献したCC・サバシア投手も今季、膝の手術で長期離脱し、来季完全復帰できる保証はない。その中で田中は新たなスター候補として大きな注目を浴びている。
田中は右肘の負傷を乗り越え、今月21日のブルージェイズ戦で復帰。5回1/3を1失点と好投し、13勝目を挙げた。圧倒的な存在感を誇る右腕は約2か月半の離脱にも関わらず、米メディアからヤンキースのMVPに選出されている。2年連続でプレーオフ進出を逃した名門にとって、田中は希望の光となっている。
【了】
フルカウント編集部●文 text by Full-Count