【U-18W杯】どうなる奥川&佐々木の起用法 悪天候もあり短いイニングでの起用か
侍ジャパン投手陣は先発&救援スクランブル体制 短いイニングの継投か
「第29回 WBSC U-18ベースボールワールドカップ」(全試合テレビ朝日系列・BS朝日・AbemaTVで放送)を戦う野球日本代表「侍ジャパン」高校代表の佐々木朗希投手(大船渡)と奥川恭伸投手(星稜)が2日、そろって投球練習を行った。日本は3日のパナマ戦に勝てば、5日から始まるスーパーラウンド進出が決まる。2人の復活登板が待たれる。
佐々木はこの日、捕手の水上が座った状態で、7割の力でピッチング。右手中指の血豆も完治に近づいている様子だ。奥川はまだ捕手が座った状態で投げてはいないが、それも時間の問題。蓄積疲労は癒えてきている。2人は十分、スーパーラウンドに間に合いそうだ。佐々木は「(患部は)日に日に良くなっていると思います。しっかりと投げられる状態にして投げたい」。奥川は「あとは環境をしっかり整えたいです。(捕手を)座らせられそうなのでコンディションを良くしたい。マウンド立った時の状態、技術面を上げて行きたいです」と復帰へ最終段階に入った。
気になる起用法。今回の日本代表は“スクランブル体制”で先発、救援を問わずに起用するスタンスだ。初戦のスペイン戦に先発したのは池田陽佑投手(智弁和歌山)。池田は当初リリーフとしての起用予定だったが、チーム状況や前日の状態を見て、首脳陣が判断し、5イニングを投げた。南アフリカ戦は浅田将汰投手(有明)が5回。林優樹投手(近江)が1回を投げ、6回コールドで勝利した。
その林が今度は翌日の米国戦に先発。2回を投げた後、西純矢投手(創志学園)にスイッチし、1戦目でリリーフした前佑囲斗投手(津田学園)、飯塚脩人投手(習志野)、最後の1イニングを宮城大弥投手(興南)が救援。そして、その宮城が2日の台湾戦に先発し、4回2/3を投げた。投手陣は先発、救援という枠にとらわれていない。緊張する時間を少なくするため、先発投手も当日に通達される。それまでは、両方行けるように準備しておくように指示が出ている。米国戦で力投した西も「先発の気持ちで投げました」と話すように、投手陣に負担がかからないような配慮で起用されている。
奥川、佐々木に関しても同様のことが言えそうだ。まだ大会で1試合も投げていない2人にいきなり長いイニングを任せることは難しい。先発となっても、状況次第になるが、ショートイニングでの起用となりそうだ。さらに現地はこの後も雨が降り続く見込み。これは全選手に言えることだが、グラウンドコンディションが悪い中での試合となるため、けがの心配もある。また、マウンドの傾斜や固さ、プレートも違う。日本とは異なる不慣れなマウンドになるため、西や宮城らすでに登板している投手たちが主戦となっていくだろう。米国戦で見せたように、相手の対応、状況を見ながら、永田監督は細かく継投をしていくことになりそうだ。
U-18W杯のオープニングラウンド試合日程は以下の通り(※全試合BS朝日・AbemaTVで放送予定)。
8月30日(金)日本vsスペイン 4○2
8月31日(土)日本vs南アフリカ 19○0
9月1日(日)日本vsアメリカ 16○7
9月2日(月)日本vs台湾 1●3
9月3日(火)18時~ 日本vsパナマ
(楢崎豊 / Yutaka Narasaki)