鷹ドラ2杉山、プロ初登板で自己最速タイ155キロも「もっと出そうな気がします」

ソフトバンク・杉山一樹【写真:藤浦一都】
ソフトバンク・杉山一樹【写真:藤浦一都】

甲斐キャノンの助けも借りて1回無失点「157キロ出したかったです」

■ロッテ 4-0 ソフトバンク(7日・ヤフオクドーム)

 ソフトバンクのドラフト2位ルーキー・杉山一樹投手が7日、ロッテ戦の8回にプロ初登板。1イニングを無失点に抑えた。

 全体練習前、前日の千賀滉大のノーヒットノーランに「えぐかったです」と語っていた杉山。1軍合流当日に偉業に立ち会えたことに「僕、持っているかもしれませんね」と笑っていたが、その翌日、4点ビハインドの8回にプロ初登板の機会が巡ってきた。

 プロ最初の相手は左の好打者・角中勝也。初球はいきなり155キロのストレートを見逃しでストライク。その後も150キロ台のストレートで攻め、最後はスライダーで空振り三振に打ち取った。続くマーティンには全球ストレート勝負も四球。3人目の田村龍弘は5球目のスライダーで空振り三振に仕留め、同時に盗塁を試みたマーティンが甲斐キャノンの餌食となった。結局、打者3人で1イニング無失点のデビューとなった。

 試合後に「緊張よりも楽しかったです」と振り返った杉山。即戦力として期待されながら、キャンプ中に右足を負傷、その後も右肩の違和感などに苦しみ、9月まで初登板がずれ込んだ。「長かったです」という言葉に少しだけ悔しさも滲んだ。初球の155キロについては「157キロ出したかったです。甲斐野さんと(157キロ出すと)約束していたんで、ちょっとがっかりでした」と苦笑い。155キロは自己最速タイだが「もっと出そうな気がします」と強気に語った。

 スライダーで2つの三振を奪ったが「低めに投げれば振ってくれる」。ストレートについても「指にかかった真っ直ぐも自信になった」と、手応え十分な初登板だった。自己採点は「70点。いや80点ですね」とし、「とりあえずは今の自分の力は出せたと思います。20点足りない部分は157キロ出せなかったことです」と報道陣を笑わせた。

 工藤公康監督は「彼にとっての初登板がスチール(失敗)はあったとはいえ3人に終われたことは良かったんじゃないですかね。いいアピールだったと思います」と評価した。

(藤浦一都 / Kazuto Fujiura)

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