アルトゥーベ、球団史上初の首位打者に イチロー以来の快挙に「光栄なこと」
「イチローのように毎年200安打以上をマークできるような打者はそう現れない」
アストロズのホセ・アルトゥーベ内野手(24)が28日(日本時間29日)のメッツとの今季最終戦で2安打を放ち、打率3割4分1厘で球団史上初の首位打者に輝いた。ベネズエラ出身の165センチの右打者は「本当に意味のあること。球団で初めての首位打者になれて、とても興奮している」と喜びを表した。
この試合前まで2位のビクター・マルティネス内野手(タイガース)に3厘差でリードしていたため、球団は当初スタメンから外す措置をとった。しかし、一部で批判が起きたため、試合開始直前に先発メンバー入り。一方のマルティネスは無安打で打率を下げ、ドタバタ劇の末にタイトルを獲得した。アルトゥーベは「ベンチでただ結果を待つよりも断然良い」と安堵の表情を浮かべた。
打率に加えて、安打(225)、盗塁(56)の3部門でトップ。これは2001年のイチロー(当時マリナーズで242安打、打率3割5分、56盗塁)以来の快挙だ。
安打数は及ばないが、今年のアルトゥーベも遜色ない活躍だったと言える。また、安打数でも09年にイチロー(同)が225安打を放って以来の最多タイ。「とても光栄なことだ。イチローのように毎年200安打以上をマークできるような打者はそう現れないからね」と誇らしげだ。
再建の半ばにあり、6年連続負け越しているアストロズにおいて唯一明るい話題を提供した功績は大きい。来季以降の200安打クリアにも期待がかかるが、「(今年の活躍は)精神面でメジャーの野球に慣れてきたのが大きい。また来年も200安打を打てるとは限らない。しっかりと準備して臨みたい」。
今年11月に行われる日米野球にも参加する見通しだという。スター街道を歩み始めた24歳から目が離せない。
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フルカウント編集部●文 text by Full-Count