西武秋山、3年連続20発で“史上初”快挙 鷹と0差「もう少し頑張れば優勝できる」
ホークスと熾烈な戦いが続くも「優勝争いをしながら11試合できる」
■西武 6-1 ロッテ(13日・メットライフ)
西武の秋山翔吾外野手が13日のロッテ戦(メットライフ)で4点リードの6回にロッテ2番手・酒居から右越え20号2ランを放ち、試合を決定づけた。20号到達はチームでは5人目。同一チームに20本塁打を記録した選手が5人以上誕生したのはパ・リーグでは7度目で、全員が日本人選手での達成は初だ。
引っ張った打球が、黒く埋め尽くされた右翼スタンドに一直線に飛び込んだ。2017年から3年連続の20号をマークした秋山は「19本より20本の方がいい。2割9分9厘と3割は違うし、選手は数字にこだわりがある。(20号が)出てよかったです」と胸を張った。
秋山の一発もあり、チームは6-1でロッテを圧倒。前日12日までソフトバンクとしのぎを削り、激しい首位攻防戦を繰り広げていたが、ついに優勝マジック「12」の点灯を許していた。それでも「負けたからと悲観的することもないし、それがこのチームのカラーであり、良さ」と敗戦にも下を向かない。前日12日は先発・千賀の前に8回1失点と封じられていたが、9回には中村の29号ソロで1点差に迫り、鷹を追い詰めた。秋山は「もう少し頑張れば優勝できるというところまで来ている。みんなスポーツ選手だし、“負けたくない”という思いはある。きのうは負けている中でも、最後の攻撃の時にはよりそう感じた」と闘志をぎらつかせた。
「優勝争いをしながら11試合できる。気持ちを切らさずにできるのは喜びがあるし、最後に勝ち取ればまた違う喜びもある。勝ち取れるようにしたい」と言葉に熱を込めた秋山。14日の試合に西武が勝利し、ソフトバンクが敗れれば今度は西武に優勝へのマジック「10」が点灯する。逆転Vへ、昨年の覇者が激情を燃やしながら駆け抜ける。
(安藤かなみ / Kanami Ando)