今季最長7回を投げた日ハム金子 「本当に大きかった」と感謝した1つの好プレー
6回無死一塁で今宮の三塁線への痛烈なゴロを石井一が横っ飛びでキャッチ
■日本ハム 7-2 ソフトバンク(16日・旭川)
日本ハムの金子弌大投手が16日、旭川でのソフトバンク戦で7勝目をマークした。先発のマウンドに上がると、降りしきる雨の中で今季最長の7回を投げ、6安打1失点と好投した。
立ち上がりからストライク先行でアウトを重ねた。「僕の良くない時はボール先行になってしまうので、それだけは避けようと思って。しっかりストライクゾーン投げ込んで勝負をするという気持ちで投げました」。その言葉通り、初回は明石、今宮をいずれも4球で空振り三振、グラシアルを中飛に打ち取り、わずか10球、3者凡退で立ち上がった。
プロ15年目のベテランは地方球場のマウンドも苦にしなかった。「苦手意識はないです。マウンドに慣れるまでに何球か必要ですけど、それは相手も一緒。1回投げてしまえば、気になるところもなかったし、しっかり投げられたと思います」と、5回まで58球で3安打無失点と危なげかった。
テンポの良い投球は、バックの好守も生んだ。6回無死一塁で今宮が放った三塁線への痛烈な打球をこの日1軍に再昇格したばかりの石井一成内野手が横っ飛びして捕球。素早く二塁へ送球して併殺を完成させた。「本当に今日は野手にも助けられたところがたくさんありました。その中でもあのゲッツーは本当に大きかったと思います」と金子は感謝。結果的に、直後のグラシアルに許した一発はソロで済んだ。
6回をこの1失点で乗り切ると、今季初めて任された7回のマウンドへ。「球数が少ないと自分で感じていたし、こういう展開だったので少しでも長くとは思っていました」と準備はしていた。安打と四球で得点圏に走者を背負ったものの後続を断って、責任を全うした。
6回無失点と好投した8日オリックス戦(札幌ドーム)に続き2連勝を飾った。栗山英樹監督は「無駄な球数がないし、見ていて代えちゃいけない感じ。本当に素晴らしいピッチングだった」と7回89球の投球術を称賛していた。
(石川加奈子 / Kanako Ishikawa)