雨で濡れたベースで足滑らせ転倒→捻挫 代理人ボラスが激怒「MLBは重大なミス」
カブスのブライアント負傷で代理人ボラス氏が不満ぶちまける「彼らは何もしていない」
■パイレーツ 9-2 カブス(日本時間25日・ピッツバーグ)
カブスは24日(日本時間25日)の敵地パイレーツ戦に2-9で敗れ、ポストシーズン進出が絶望的な状況となった。シーズン最終盤は野手の主力に怪我人が続出。2016年のナ・リーグMVP、クリス・ブライアント内野手は22日(同23日)の本拠地カージナルス戦で一塁を駆け抜けた際に雨で濡れたベースで右足を滑らせて負傷交代したが、これを受けて剛腕代理人がメジャーリーグ機構(MLB)を批難したと地元メディアが伝えている。
ブライアントはダルビッシュと元巨人マイコラスの投げ合いとなった22日のカージナルス戦で悲劇に見舞われた。3回1死一塁の場面で三ゴロに倒れ、一塁走者は二塁でアウト。ブライアントはダブルプレーにはなるまいと一塁を全力で駆け抜けたが、ベースを踏んだ際に足を滑らせて転倒した。そして、そのまま交代。当日は雨が振っており、ベースが濡れていた。ブライアントは捻挫したと伝えられている。
地元紙「シカゴ・サンタイムズ」は「エージェントは、クリス・ブライアントが、雨で濡れたベースで滑り怪我をしたことに対して、メジャーリーグ機構が何も対策をしなかったことを非難した」とのタイトルでレポート。「ほとんど2年も経たない間に、MVPプレーヤーが濡れたベースで怪我をするということが2度起こった」として、2017年の8月にはブライス・ハーパーが雨の日に似たようなプレーで怪我(膝の骨挫傷)をしていたことにも触れている。
そして、「この(怪我をした)2人のプレーヤーのエージェントであるスコット・ボラス氏は月曜日、メジャーリーグ機構がこのような怪我を避けるために何もしなかったと非難した」と紹介。球界に大きな影響力を持つボラス氏は「ハーパーが怪我をして以来、彼らは何をしたんだ? その答えは、何もしていない、だ」と不満をぶちまけたという。
「彼らは、他のこと、経済的なことや試合運営に関することはよく考えているのに、選手の安全についての問題には注目せずにそのままにした」
「選手の安全が優先されなければ、野球の誠実さ、真摯さが傷つく。メジャーリーグ機構は、この濡れたベースの問題で重大なミスを犯した」
「メジャーリーグ機構はこのことを知っていた。彼らはスタープレーヤーたちだ。彼らを守るために何もしないのか」
このように、まさに“怒り心頭”の様子。記事では「メジャーリーグ機構は、この問題は特にハーパーの怪我の後に内部で討論された、と語った。このような怪我はよくあることではないが、この問題には気が付いている、ということだ」と言及し、MLBのスポークスマンが「しかし、今使っているベースより安全性に優れているベースが見つかっていない」と説明していることも伝えた。ボラス氏の“怒り”にMLBはどのように対応するのだろうか。
(Full-Count編集部)