巨人阿部、引退試合に「4番・捕手」で先発 2回に澤村と握手し一塁へ、第1打席は四球
第1打席はプロ初先発の高卒2年目桜井から四球を選ぶ
■巨人 – DeNA(27日・東京ドーム)
今季限りでの現役引退を表明した巨人・阿部慎之助捕手が27日、本拠地最終戦となるDeNA戦で引退試合に臨んだ。「4番・捕手」で先発出場し、2回に2番手・澤村と握手を交わすと一塁の守備に。その裏に迎えた第1打席は、プロ初先発となった高卒2年目の櫻井と対戦し、フルカウントから四球を選んだ。スタンドでは阿部の入団1年目の2001年に指揮を執った長嶋茂雄終身名誉監督も観戦。19年間の現役生活を終える阿部の雄姿を見守った。
粋な演出だった。中大の後輩・澤村が2番手としてマウンドに上がった2回の守備。先頭のロペスとの打席でサイン交換するも、サインが合わないとしてタイムをかけて阿部はマウンドに向かった。右腕を振りかざして頭をポカリと叩くふりをして後輩と握手。その直後にキャッチャー防具を脱いで一塁の守備に就いた。
2012年の日本ハムとの日本シリーズ。牽制のサインを見落とした澤村の頭を、阿部がマウンド上でポカリとやるシーンがあった。それを思い起こさせる演出で後輩を激励した。
捕手としての1軍公式戦出場は2015年6月6日のソフトバンク戦以来、実に1574日ぶりだった。先発したのは、来日8年目で苦楽を殿にしてきた助っ人のマシソン。1回の守備では無死一塁でソトのファウルチップがマスクを直撃。これまでに何度も打球を受け、首を痛めた経緯があるだけに、阿部は苦笑いだ。さらに1死一塁からは一塁走者・神里に二盗を許した。かつての同僚ラミレス監督が容赦ない攻撃を仕掛けたが後続を断って無失点にしのいだ。
(Full-Count編集部)