ダルビッシュWBC不参加に球団も一安心 右腕「(球団に)恩返しはしたい」

トミー・ジョン手術から復帰2年目「リスクが大きすぎる」

 レンジャーズのダルビッシュ有投手が20日(日本時間21日)、ダラスで行われた球団イベントに出席し、3月に開催される第4回WBCの不参加を正式表明した。複数の地元メディアが伝えている。

 地元紙「フォートワース・スターテレグラム」のジェフ・ウィルソン記者のツイートによると、オフ恒例の球団イベントに参加したダルビッシュは、WBCへの参戦について聞かれると「(トミー・ジョン手術後の出場は)リスクが大きすぎる」と答えたそうだ。さらに、レギュラーシーズンに向けての準備を進めるスプリングトレーニング中に「大事な試合」で投げることは、自身にとってもレンジャーズにとって良策とは思えないと話したという。

 この言葉を聞いて、胸をなで下ろしているのはレンジャーズだろう。球団は先月、WBC主催団体に対してダルビッシュの招集回避を要請していた。この時、ダニエルズGMは地元メディアに対し「母国を代表する滅多にないチャンス。大きな栄誉だ」とWBCでプレーすることに理解を示す一方、2015年3月に受けたトミー・ジョン手術から復帰間もないエース右腕の健康を懸念。招集回避要請を出したことについて「複雑な気持ちだ」と明かしていた。

 今季終了後にはフリーエージェント(FA)となるダルビッシュだが、レンジャーズへの愛着を問われると「今まで御世話になっている。大きな契約をしていただいたことにも感謝している。恩返しはしたいです」と通訳を介して答えたそうだ。最大の恩返しは、悲願のワールドシリーズ優勝。そのためにもダルビッシュが年間を通じて健康な状態であることは不可欠で、WBC不参加を選択したことは球団にとって“朗報”となったに違いない。

 レンジャーズの投手陣は2月15日(同16日)にキャンプイン。ダルビッシュはキャンプ地アリゾナで今季に向けての準備を進めつつ、日本で戦う侍ジャパンのメンバーに声援を送ることになる。

【了】

フルカウント編集部●文 text by Full-Count

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