阪神が球団初のファイナルステージ進出 史上初の引き分け決定
呉昇桓、気迫の3イニング無失点
阪神が甲子園で行われたクライマックス・シリーズ第1ステージ・広島との第2戦で延長12回表まで戦い、0-0。第1ステージは3回制で、初戦白星の阪神は引き分ければ進出が決まるため、12回裏はセ・リーグの規定で行われず、“12回コールド勝ち”。阪神は1勝1分でCS最終ステージ進出を決め、15日から東京ドームで巨人と対戦することになった。
11日に行われた第1戦は阪神が息詰まる投手戦の末、1ー0で広島に僅差で勝利。阪神は勝つか、引き分けるかでファイナルステージ進出が決まる状況で第2戦を迎えた。
前日の緊迫したゲームそのままにこの日も投手戦を展開。阪神はエース・能見、広島はルーキーの大瀬良が先発し、好投した。
大瀬良は初回、5、6、7回と先頭打者に4度も安打で出塁を許しながら、梵や菊池の好守などで7回を無失点。93球、被安打5の力投を見せた。8回先頭に打席がまわり、代打に堂林が送られて、交代。2番手には2日続けてヒースがリリーフした。
能見は第1戦でメッセンジャーが無安打に抑え込んだ1番・菊池、2番・丸をこの日も徹底的に封じ込んだ。8回までそれぞれ2人を4打数無安打。能見も3度、得点圏に走者を背負ったが、無失点。粘り強い投球を見せ、8回5安打無失点の好投だった。能見も8回裏に打席がまわり、代打・伊藤隼が送られ、交代。9回は守護神の呉昇桓(オ・スンファン)がリリーフ。両チームとも一歩も譲らず、延長戦に突入した。
阪神は呉が10回まで無失点で抑え、11回もマウンドへ。来日初となる3イニング目の登板となった。先頭の菊池にライトへヒットを許すも後続を断ち、この回も無失点。
迎えた12回表。0点で抑えれば、引き分けが決まるマウンドに上がったのは阪神・福原。セ・リーグ最優秀中継ぎ右腕が、無失点に抑え、阪神が史上初の引き分けでCS進出を決めた。
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フルカウント編集部●文 text by Full-Count