米メディアが来季の田中将大に抱く希望と不安 「甘く危険なミステリー」

シーズン終盤でケガから復帰した田中

 ヤンキースの田中将大投手はメジャー1年目のシーズンを13勝5敗、防御率2・77の好成績で終えた。ただ、右肘靱帯部分断裂で7月上旬から約2か月半、戦線離脱したことで、来季以降に向けては不安材料が残されていることも確かだ。ESPNは「火急の課題。田中に次に何が起こるのか?」と題した特集記事を掲載している。

 田中は来季以降、「小さな裂け目程度」と言われている右肘靱帯の部分断裂を抱えながら、マウンドに上がることになる。リハビリから復帰後のシーズン終盤の2試合では、登板で痛みが出なかったことを強調。ボールを投げることに不安や恐れがないという心境も明かしており、現時点で問題は大きくないように見える。

 特集記事では、カージナルスのエースとして今季20勝(9敗)を挙げたアダム・ウェインライトの例を紹介。2004年に田中と同じように靱帯部分断裂が見つかったウェインライトだが「2011年に29歳でトミー・ジョン手術(靱帯再建手術)を受けるまで、高いレベルで投球を続けた」としている。さらに、手術後はさらに凄みのあるピッチングを続けており、これは田中にとって明るい材料と言えそうだ。

 また記事では、田中が負傷した時点で複数の専門医が「手術の必要なし」と診断したことに改めて言及。しかしその上で「たとえ、このドクターたちがどれだけの学位や賞を持っていたとしても、(将来的に)何が起こるかは予測できない」とも指摘している。

 さらに、田中の肘が万全になり、再び支配的な投球を続けられるようになるのはいつになるか、把握するのが困難であることにも言及。「それが不確かな分、ヤンキースにとっては甘く危険なミステリーだ」としている。

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