ヤンキースエースも新戦力の加入を熱望
サバシアが求めるカノの残留
エースも新たな血を求めている。米紙ニューヨーク・ポストは、ヤンキースのCC・サバシアが、FAとなったロビンソン・カノの残留を望んでいることを伝えた。さらに、エース左腕はアンディ・ペティットの引退などで手薄となっている先発投手の補強についても言及。新戦力の加入が必要であると訴えた。ヤンキースが「最優先事項」として獲得を狙っている楽天・田中将大の名前も、頭の中には入っているのだろうか。
まずサバシアが触れたのは、親友であるカノの去就だ。自分とともにチームを支えるスーパースターの残留は、来季の巻き返しに向けて必要不可欠と言える。「残ってほしい。彼とは5年間ともにプレーしてきて、二塁手としてベストプレーヤーだと思っている。さらに、親友の1人でもある。我々は、どうなるかを見守らなければいけないね」とラブコールを送った。
自分自身は5年前にFAとなってヤンキースに入団した時に深く悩んだという。その状況を決して楽しめなかっただけに、親友にはこの状況を楽しんでほしいと望んでいるようだ。
さらには、ヤンキースの先発陣の状況についても言及。ペティットの引退で大きな穴が空いた先発ローテーションにどんな投手が必要かを尋ねられると、冗談交じりに「ノーラン・ライアンだ」と即答。続けて「何人かの若手がステップアップしてくることを望んでいる。ただ、外に目を向けて、新たな投手を探してこなければならないだろうね」と話している。
ヤンキースが田中の獲得に本腰を入れているという報道は米国内でも過熱しており、当然、エース左腕の耳にも入っているはずだ。今季、日本で伝説的な成績を残した右腕のことを考えた上での発言ではないかもしれないが、新戦力を迎え入れる準備は出来ている。ノーラン・ライアン並みの活躍を求めるのはあまりにも酷だが、確かな実力を持つ田中の加入が実現すれば、歓迎するはずだ。
14勝13敗、防御率4・78と不調に終わったサバシアは、ライバル球団が世界一に輝いた今季を振り返り、決意を新たにしている。
「レッドソックスがワールドシリーズに勝利するのを見ているのはつらかった。自分はただ勝ちたいんだ」。
ヤンキースのエースも、巻き返しに向けて頼りになる新戦力が加わることを熱望している。
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フルカウント編集部●文 text by Full-Count