鷹の育成同期トリオが導いた3連勝 4打点の牧原「千賀が投げて拓也が捕って…」
千賀、牧原、甲斐は2010年育成ドラフトの4巡目、5巡目、6巡目
■ソフトバンク 7-0 西武(CS・11日・メットライフ)
ソフトバンクが3年連続の日本シリーズ進出へ、あと1勝に迫った。11日、敵地メットライフドームでの西武とのクライマックスシリーズ第3戦。先発の千賀が8回を2安打10奪三振無失点に封じる好投を見せるなど、投打で西武を圧倒して第1戦から3連勝を飾った。
投の主役が千賀なら、打の主役は千賀と育成同期入団の牧原だった。この日「1番・二塁」でスタメン出場すると、初回に西武先発の十亀から右前安打を放って出塁。中村晃の中前適時打で先制点のホームを踏んだ。2回は1死二、三塁で打席に立ち、一塁線を破る2点適時二塁打を放ち追加点を生み出した。
さらに4回には1死二塁で打席に立ち、十亀から右翼スタンドへ飛び込む2ラン本塁打。4打点の荒稼ぎ。6回の第4打席は見逃し三振、8回の第5打席は遊ゴロに倒れ、ポストシーズン初のサイクル安打達成こそ逃したものの、5打数3安打4打点の大活躍だった。
「自分のスイングができた。芯に当たったし良かったです」。十亀を沈める2ランをこう振り返った牧原は2010年の育成ドラフト5巡目。1巡前の4巡目が千賀、そして、1巡後の6巡目が、この日8回までマスクを被り好投した千賀をリードした甲斐だった。
育成同期3人が同じ舞台で大きな1勝をもたらし、牧原は「千賀が投げて、拓也が捕って、僕が守って打つのが嬉しい。シーズン中はあまり打ってなかったから大事な試合で打てて嬉しいです」と喜んだ。あと1勝で3年連続の日本シリーズが決まる。この日の打のヒーローは「1試合1試合必死に、勝つことだけを考えていきたい」と、13日の第4戦に視線を向けていた。
(福谷佑介 / Yusuke Fukutani)