ロッテドラ2右腕を伊東監督がベタ褒め「力強く、楽しみなボールを投げる」

新人らしく死球、ボークとばたつくも「球自体はよかった」

 ドラフト1位の佐々木同様、先発ローテーションの一角を期待されるドラフト2位酒居知史投手(大阪ガス)が17日、紅白戦に先発した。2回1死二塁から鈴木大地に右越え二塁打されたものの、守備にも助けられて2イニングを1安打無失点と結果を出した。

 初回は、紅組2番に入った昨年の首位打者・角中の胸元を大胆に攻め込んで空振り三振を奪うなど、MAX148キロのストレートを軸に変化球を駆使しながら3者凡退。2回は「4番・DH」で入った左の新外国人パラデスも胸元攻めで二飛に仕留め、社会人で揉まれてきた技術を発揮した。

 新人らしくばたつく場面もあった。「5番・三塁」で先発した新外国人ダフィーにはチェンジアップがユニフォームをかする死球を与え、続く鈴木への初球ではボーク宣告。1死二塁とした後、カウント2-0から簡単にストライクを取りにいった直球を二塁打されたが、好返球と走塁ミスに助けられ、なんとか無失点で切り抜けた。

 紅白戦終了後、伊東監督は開口一番「今日はルーキーでしょう。力強い球で、楽しみなボールを投げてくれた。ブルペンでも(佐々木)千隼より状態はずっとよかった」と高く評価した。

 ストレート、カーブ、スライダー、チェンジアップの他にも、落差と緩急に差のあるフォークを投げる。この日、「持ち球全部を使った」という酒居は、2回のボークを振り返り「心に隙が出た。実戦ならではの失敗で、社会人時代も結構あった」と反省しきり。だが、「初回から自分の球を投げられ、球自体はよかった」と満足げな様子を見せた。日を追う毎に、即戦力ルーキーとして順調に評価を上げている。

【了】

細野能功●文 text by Yoshinori Hosono

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