侍ブルペンの軸・ヤクルト秋吉、WBCでの武器は“インスラ”「しっかり使う」
小久保監督期待のサイド右腕は状態「8、9割」、嶋とのコンビで手にした武器も確認
3月に開幕する第4回ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)に向けて、野球日本代表「侍ジャパン」が23日から「KIRISHIMAサンマリンスタジアム宮崎」で強化合宿をスタートさせた。小久保裕紀監督からブルペンの軸の一人として期待されているのが、ヤクルトの秋吉亮投手。サイド右腕は滑るとされるWBC球にも対応しており、現在の状態は「8、9割」とすでに準備は万端だ。
合宿初日からブルペンに入り、嶋基宏捕手(楽天)を相手に投球練習を行った秋吉。木の花ドームには次々と心地よいミット音が響いた。「いつも通りに投げられました。ボールが滑ることもなかった。(WBC球に)普通に対応できていて、感覚もいいピッチングが出来ているので、いい準備をできてこっちに入ってきているなと思います」。確かな手応えを感じている。
小久保監督は1月24日の代表メンバー発表会見で、ブルペンを構成する投手の選考について「右左の少し変則、サイド気味の秋吉、宮西(尚生、日本ハム)というのを軸に考えました。彼ら2人は早めからメンバーの構成に入ってました」と明かしていた。ともに昨年11月のオランダ、メキシコとの強化試合ではWBC球にもしっかり対応し、外国人打者を手玉に取っていた。本番でも重要な場面で起用されることになりそうだ。
嶋とのコンビでは、新たな“武器”の確認も行った。「去年の11月も(強化試合で)嶋さんに受けてもらって、右打者のインコースのスライダーとか、今まで使ったことがない配球というのを教えてもらったりして、それを今回の大会でも使っていこうかなと思ってます。最後投げ終わってからも、嶋さんと『インコースのスライダーをしっかり使って』と話しました」。“インスラ”をうまく使うことで、海外の強打者をしっかり抑えていきたいところだ。
初のWBCながら、フル回転が予想される。「ポイントはまだわからないですけど、中継ぎ、抑え、そしてランナーがいる場面で投げることになると思うので、そういうところでしっかり投げられればいいかなと」。3月7日の初戦に向けて、サイド右腕は最後の仕上げに入る。
【了】
フルカウント編集部●文 text by Full-Count