元MLB審判のチャック・メリウェザー氏が死去 2度の完全試合で審判務める

2010年シーズンまでMLBの審判として活躍したチャック・メリウェザー氏(左)【写真:Getty Images】
2010年シーズンまでMLBの審判として活躍したチャック・メリウェザー氏(左)【写真:Getty Images】

レギュラーシーズン通算2594試合、ポストシーズン通算49試合に“出場”

 10月26日、2010年シーズンまでMLBの審判として活躍したチャック・メリウェザー氏が死去した。63歳だった。

 メリウェザー氏は、1956年6月30日、テネシー州ナッシュビルに生まれる。1978年にアラバマ州のアテネ州立大を卒業後、ウェンデルステッドアンパイアスクールを経て、1979年にマイナーリーグに採用された。

 1987年、キングドームで行われたマリナーズ-ブルージェイズ戦で、メリウェザー氏は二塁審判としてメジャーデビュー。1999年まではアメリカン・リーグの審判、2000年以降は両リーグの審判組織が統合されたことにより、ア・ナ両リーグの試合で審判を務めた。

 メリウェザー氏は、アフリカ系アメリカ人としては、エメット・アシュフォード以来5人目のメジャーリーグの審判だった。レギュラーシーズンの他、重要な試合でも審判を務めた。ポストシーズンでは、1998年、99年、2000年、02年、04年、07年、09年の地区シリーズ、2007年ナ・リーグのワイルドカードゲーム、2003年(ナ・リーグ)、2006年(ア・リーグ)のリーグ優勝決定シリーズ、2004、2008年のワールドシリーズ。さらに、1996、2002年のオールスターゲームでも審判を務めた。

 1999年7月18日、ヤンキースタジアムでのモントリオール・エキスポズとのインターリーグで、ヤンキースのデビッド・コーンが史上16人目の完全試合を達成した際には三塁塁審を務めた。また、2009年7月23日、USセルラーフィールドで行われたホワイトソックス-レイズ戦でマーク・バーリーが史上18人目の完全試合を達成した際にも、二塁塁審を務めた。なお、この試合の球審は、メリウェザー氏の死の6日前、現役中に急死したエリック・クーパ氏だった。クーパー氏とメリウェザー氏は2004年と2009年に同じ審判クルーで勤務していた。

 メリウェザー氏は2010年は審判の故障者リストに登録され、試合に出場せずシーズンを全休。2011年2月23日に引退を表明した。54歳だった。

 MLBでのキャリアは23年。出場試合数はレギュラーシーズンが2594試合、ポストシーズンが49試合、オールスターゲームは2試合だった。引退後は、MLB審判の指導者として後進の指導にあたった。

 審判番号は「32」のち「14」。最近は癌の闘病中だったが、10月26日に死去。この日に行われていたナショナルズとアストロズのワールドシリーズ第4戦の試合前には、メリフィールドの死を悼んで黙祷が行われた。

(広尾晃 / Koh Hiroo)

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