“速い球”より“動く球” 松坂大輔、最速140キロも「そこまで重要じゃない」
ヤクルト戦3回2失点、かつての150キロ剛球なし「打者にどう見えるか」
かつての豪快な投球スタイルは、見られなかった。
ソフトバンクの松坂大輔投手。4日のヤクルト戦(鹿児島)で今季初のオープン戦に先発し、3回53球を投げて2安打1四球で2失点(自責1)。この日の投球を松坂自身は「前回(25日のB組練習試合・巨人戦)よりも良かったと思います。ブルペンでも今日は大丈夫というか、今日は良いなと思ったので、振りかぶって投げました」と振り返る。前回はセットポジションでの投球。この日は実戦で初めて“松坂らしい”ワインドアップでの投球となった。
しかし、だ。全盛期には150キロ超の剛球で、相手打者をねじ伏せてきた右腕のこの日の最速は140キロ。25日の巨人戦でも142キロだった。打者の手元で動くカットボール、ツーシーム(松坂はシュートと言う)を活用し、打たせて取る印象が強かった。
かつての「平成の怪物」の姿を、今の松坂にも投影する人は数多くいるはずだ。ただ、当の本人は違う。