7日の日本戦はすでに完売!? 「プレミア12」へ向け地元・台湾は大盛り上がり
5日に台湾ラウンドが開幕、台湾代表だけでなく侍ジャパンも高い注目度
5日から始まる「プレミア12」台湾ラウンドへ向けて、地元台湾は盛り上がりを見せている。台湾の試合が行われる台中市内では各地に「プレミア12」の試合情報を知らせる看板やポスターが掲示されている。高鉄(新幹線)台中駅には、大きな看板が掲げられていた。
2015年の第1回大会でも台湾で「プレミア12」が行われたが、そのときよりも盛り上がりは大きいと感じられた。タクシーの運転手に話を聞くと「今回は、日本に負けても、決勝まで行けば東京オリンピックに出られるから」とのことだった。
台湾でも3日まで台中球場で練習試合が行われていたが、台湾一の発行部数を誇る全国紙「台湾時報」は、全紙2面を割いて「プレミア12」を詳報している。1面では、台湾代表が練習試合で7-1でオーストラリアを下したことが取り上げられ、地元・台中を本拠とする中信ブラザースの岳東華と王威晨が活躍したことを大きく報じていた。
今季、日本ハムに移籍した王柏融はラミゴ時代は、打率4割、3冠王などを記録し「大王」と呼ばれたスーパースターだった。2日のキューバとの練習試合には「3番・右翼」で出場していたが、3日は右腕の筋肉疲労を訴え、試合開始前に急遽欠場が決まった。2面は3/4の紙面が侍ジャパンの記事で埋まっている。
選手を集めて話をする稲葉篤紀監督の写真を大きく掲げ「稲葉:開始有緊張感(稲葉監督は緊張し始めた)」という大見出し。打撃練習をする中心打者、吉田正尚(オリックス)や、7日の台湾戦での先発が予想される今永昇太(DeNA)などの動静を熱心に追いかけていた。
台湾では毎年12月にウィンターリーグが行われているが、ここで頭角を現した選手は少なくない。吉田正尚は2016年オフに台湾で行われたウィンターリーグで、打率.556という驚異的な活躍をした。台湾のメディアにも吉田正尚の活躍は強烈に印象に残っていたようで、記事中にもその時の活躍が紹介されている。
また、2014年に台湾で行われたU21ワールドカップで活躍した近藤健介(日本ハム)、鈴木誠也(広島)らにも注目が集まっている。
「台湾時報」では、日本メディアが日本、アメリカ、韓国に続いて台湾とメキシコが4番目で競っていると予想していると報じた。台湾としては、この予想を覆してなんとか決勝まで進みたいところ。2015年の「プレミア12」、台湾ラウンドではチケットの売り切れはなかったが、今回は7日の台湾―日本戦のチケットは早々に売り切れたとのことだ。
(広尾晃 / Koh Hiroo)