侍J小久保監督、キューバ戦前に打順で悩む「もうひと晩しっかり考えたい」

筒香の4番は変わらず「どんなことがあっても4番・筒香は不動」

 第4回ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)の1次ラウンド初戦(7日)でキューバと対戦する侍ジャパンは6日、東京ドームで前日練習を行った。練習後に公式会見に臨んだ小久保裕紀監督は「まず初戦、明日勝ちに行きます」と、声に力を込めて言い切った。

 公式会見に臨んだ指揮官は、視線と口調に力を込めて言った。

「世界一を取るために初戦が大事なってくると思う。なんとか、この4回目のWBCのスタートをいい形で切りたい。まず初戦、明日勝ちに行きます」

 準決勝で敗退した第3回大会の半年後、2013年10月に侍ジャパン監督に就任した。約3年半の準備期間を経て、7日のWBC開幕を迎える。それまで監督経験はなかったが、国際大会や強化試合で場数を踏んだ。監督就任以来の自身の成長について問われると、「自分の成長は結果でしか分からないと思いますので、とにかくこの大会を勝つというところで示したいと思います」と言い切った。

 監督としても、チームとしても、成長を見せつけたい大一番を前に、投手陣には大きな手応えを感じている。一方、強化試合5戦の中で、打順はたびたび入れ替えた。「どんなことがあっても4番・筒香(嘉智)は不動」と話すが、彼を中心とする打順は「ある程度頭の中にありますけど、もうひと晩しっかり考えたい」と、決戦前夜も頭を悩ませるつもりだ。

 打順決定のポイントとなるのは、三塁手の起用法。WBC初戦という独特の雰囲気と緊張感に襲われる試合で、三塁を本職とするベテラン松田宣浩(ソフトバンク)を起用するのか、打撃の状態がよく、攻撃の幅を広げる可能性のある田中広輔(広島)を起用するのか。自らも国際大会が持つ独特な雰囲気を知るだけに、頭を悩ませる。

 もう1つのポイントとなるのが、キューバが取るであろう作戦だ。指揮官は「向こうの作戦としては、ピッチャーを8人9人注ぎ込んでの継投になると思う」と想定。左投手はフォーシーム系、右投手はムービングファーストボール系と見ており、「それを踏まえて」の打順を組む予定だという。

 今後の戦いを考えても「キューバ戦が一番のポイント」と語る小久保監督が、一体どんなオーダーを組んでくるのか。数々の場面を想定しながら、指揮官は就任以来最も悩ましいひと晩を過ごすのかもしれない。

【了】

フルカウント編集部●文 text by Full-Count

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