ソフトバンクが中村の劇的3ランで延長10回サヨナラ勝ち 3連勝で3年ぶり6度目の日本一に王手!
30日の第5戦で本拠地胴上げなるか
SMBC日本シリーズ第4戦が29日、福岡ヤフオクドームで行われ、ソフトバンクが延長10回までもつれ込んだ接戦の末に中村の劇的3ランで5-2で阪神にサヨナラ勝ちし、3年ぶり6度目の日本一に王手をかけた。30日の第5戦で勝てば、本拠地のファンの前での胴上げが実現する。
ソフトバンクは中田、阪神は岩田が先発。
阪神は初回2死から鳥谷、ゴメス、マートンと3連続四球で満塁に。立ち上がりで制球難に苦しむ中田を打ち崩す好機だったが、6番福留は空振り三振に倒れた。
その裏の攻撃で今度はソフトバンクがチャンスを迎える。先頭の柳田の2塁打から1死満塁とすると、5番松田がレフトにタイムリーヒットを放ち、2点を先制。松田は「打ったのはストレート。ここまで自分らしいバッテッィングができてなかったけど、いい一打になった」と振り返った。両軍は1回の攻撃でいきなり明暗が分かれた。
しかしソフトバンクはリードを受けた中田がピリッとしない。3回1死から再び3連続四球を与え、満塁のピンチ。ここで5番マートンは右中間に鋭い打球を放つも、柳田が追いつき好捕。だが阪神はこれが犠牲フライとなり1点を返した。さらに2死1、3塁の場面で福留がセンター前にヒットを放ち、2-2の同点に追いついた。
中田はこの回で降板。4回からは東浜がマウンドへ。また、ここで4番李大浩が退き、本多がセカンド、明石がファーストに守備に就いた。
その後、両軍とも点を奪えない。ソフトバンクは7回、先頭の9番細川がレフト線に2塁打を放ち、続く柳田のセカンドゴロの間に3塁へ。絶好の勝ち越しのチャンスを迎えるも、明石はピッチャーゴロ。内川の敬遠の後、途中から4番に入っていた本多は三振に倒れた。
ソフトバンクは小刻みな継投で阪神打線を封じる。一方、阪神は岩田が7回を6安打6奪三振2失点と力投し、8回から2番手の福原がマウンドへ。さらに9回には安藤を送り、点を与えない。試合は2-2のまま延長に突入した。
10回表、阪神はソフトバンク6番手のサファテを攻める。先頭の西岡がこの日初ヒットで出塁。上本がバントで送ると、鳥谷がセンター前ヒットで続く。1死1、3塁で打席に立ったのは今季打点王のゴメス。しかし、サードへの併殺に倒れ、好機を逸した。
その裏の攻撃でソフトバンクは先頭の明石が四球で出塁。内川が凡退も、続く本多はバントをするもフィルダースチョイスで1、2塁に。ここで阪神は守護神・呉昇桓(オ・スンファン)をマウンドへ送る。このチャンスで松田はセカンドフライも、中村はライトスタンドへ3ランを叩き込んだ。劇的サヨナラ勝ちを収めたソフトバンクはこれで対戦成績を3勝1敗とし、日本一に王手をかけた。
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フルカウント編集部●文 text by Full-Count