「私を嫌わないで…」 53発男に新人王票を投じなかった唯一の記者が謝罪コラム
メッツのアロンソは新人記録の53本塁打を放って本塁打王に輝いた
MLBの新人王が11日(日本時間12日)に発表され、ナ・リーグはメッツのピート・アロンソ内野手、ア・リーグはアストロズのヨルダン・アルバレス外野手が選出された。新人記録で両リーグ最多の53本塁打を放ったアロンソは全米野球記者協会会員30人のうち29人の1位票を集め、6月にメジャーデビューして27本塁打のアルバレスは満票での受賞。アロンソに票を投じなかった記者が謝罪のコラムを発表し、話題を呼んでいる。複数の米メディアが伝えている。
米メディアによると、記名式の投票で他の選手に1票を投じたのは「ジ・アスレチック」のアンドリュー・ バッガリー氏。今季13勝4敗、防御率2.79の成績を残したブレーブス所属の22歳右腕マイク・ソロカ投手に一票を投じたという。
バッガリー氏は「ジ・アスレチック」に「メッツファンのみなさん、ナ・リーグ新人王でピート・アロンソではなく、マイク・ソロカに投票したからといって、私を嫌わないでください」とのタイトルで謝罪のコラムを寄稿した。「ソロカに投票するのをやめようかとも考えたが、それは臆病だと思った。自分の心に正直に投票しようと決めた。ポピュラーな選択ではないかもしれないが、私にはそれが正しく思えた」とし、「この賞が発表されるときに、私は国外にいるということも助けになった」とも記している。
これを受けて、米紙「ニューヨーク・ポスト」は「ピート・アロンソに投票しなかったことで、ライターがメッツファンに許しを懇願した」とのタイトルで詳報。「ジ・アスレチックのアンドリュー・ バッガリー氏は、アロンソではなく、ソロカに投票した自分の判断を援護した」とし、同氏の“主張”を掲載している。
「アロンソはホームランの記録を塗り替えたが、ソロカは他のスキルでエリートレベルであった。彼は(ホームランをあまり)打たれなかった」」と指摘。「彼が打たれた飛球の内、ホームランは6.5パーセントだった(MLBの平均は10.9パーセント)」などと説明し、「ソロカのホームランを打たせない能力が素晴らしかったので彼に投票することにした」という。
さらに「よく調べてしっかり考えた末の正直な選択だった」とし、騒がせるつもりはなかったとしている。
(Full-Count編集部)