ソフトBの「ポスト森福」レース 指揮官高評価の27歳左腕が一歩リードか
嘉弥真が1回完全救援…工藤監督「左打者を抑えてくれるのが、彼の役割」
ソフトバンクの工藤公康監督が「ポスト森福」の候補に挙がる嘉弥真新也投手を高評価した。9日、日本ハムとのオープン戦(ヤフオクD)に4番手として登板し、1イニングを3者凡退に封じた。
7回にマウンドに上がった左腕。先頭の近藤を外角のスライダーで見逃し三振、代打の岡を三ゴロ、そして、田中賢を真ん中低めへのカーブで見逃し三振。わずか10球のパーフェクト投球。何よりも、左打者2人を完璧に抑えたことが大きかった。
試合後、指揮官は「左打者を抑えてくれるのが、彼の役割。1イニングをしっかり、左、右、左とかでも抑えることを心がけてくれれば。今日は良かったと思います」と話した。
左キラーとしてブルペンを支えてきた森福允彦が巨人にFA移籍し、左の中継ぎの台頭が今季の1つの課題となっていたソフトバンク。キャンプから嘉弥真、飯田、島袋らがその座を競ってきた。
嘉弥真は昨秋から左のサイドスローに挑戦。この日はスライダー、カーブで左打者にまともにスイングをさせなかった。「ポスト森福」の座を争うレースは、嘉弥真が頭1つ抜け出したか。
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福谷佑介●文 text by Yusuke Fukutani