守護神にかかる期待は大!? 上原の契約延長はレッドソックス再建の「最初の一手」
今季ア・リーグ東地区最下位のレッドソックスが上原と2年契約延長
レッドソックスが30日(日本時間31日)、上原浩治投手(39)と新たに2年契約を結んだと発表した。現地報道によると、2年総額1800万ドル(約19億6000万円)。一時は交渉が停滞中とも伝えられていた上原の去就の決着を、地元メディアもこぞって報道している。
地元紙ボストン・ヘラルドの電子版は「上原のシーズン終盤の苦闘はレッドソックスの再契約への姿勢を崩すものではないとチームは終始主張してきた。彼らは今日、それを証明した」と、チーム上層部の初志貫徹に言及。同じく地元紙のボストン・グローブは「忙しいオフシーズンが約束されている中での最初の一手となった」とし、チーム再建の足掛かりとなる今契約を評価している。
また、ボストン・グローブ紙は「レッドソックスはチームのクローザーが自由市場に向かうのを許さなかった」とし、FA交渉解禁前の契約成立自体が上原に対するチームの高評価を裏付けとの見方を示している。ベン・チェリントンGMも、「FA(の交渉期間)に突入すると、他に勘案事項が増える。我々は彼とは排他的な窓口を持っていたから、その時間を活用するのは当然と感じた」と語っている。
一方、ESPNは今回の契約に年齢と契約内容が近しいケースとして、昨冬、当時38歳のジョー・ネイサンがFAでタイガースと成立させた2年2000万ドルの契約例を紹介。2013年にレンジャーズで好成績を残したネイサンだったが、契約後はタイガースの期待に応えられなかったことにも触れている。
2013年シーズンにはレッドソックスのワールドシリーズ制覇に貢献し、今季はチームがア・リーグ東地区最下位と低迷する中でも際立った制球力と破壊力抜群のスプリットを武器に好投を続けた守護神。シーズン終盤は調子を落としたものの、その評価は以前として高い。
今回、2年の契約延長となった上原は果たして来季以降もチームの期待に応えられるか。来年4月に40歳を迎える本人は、自身のブログで「ここからが大変」と語っている。
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フルカウント編集部●文 text by Full-Count