ア軍の“サイン盗み疑惑”、球団幹部が指示か 「証拠メール入手」と米メディア
ジ・アスレチック「球団幹部が球団スカウトに指示、カメラ使用も提案」
アストロズが2017年シーズンにサイン盗みをしていたという“疑惑”について、球団幹部がスカウトにサイン盗みを手伝うように指示していたと米スポーツメディア「ジ・アスレチック」が報じた。同メディアは証拠となるメールを「入手した」としている。
「ジ・アスレチック」は、「アストロズ球団幹部がスカウトにスカウトにサイン盗みを手伝うように指示し、カメラの使用も提案した。そのメールが存在する」とのタイトルで詳報した。記事では、「幹部が2017年8月に『相手チームのサインを盗みたい』と書いたメールを入手した」と断言。「球団幹部がチームのスカウトに送ったもので、彼らにスタンドからサインを盗むための調査を頼み、その際カメラの使用も提案していた」と伝えた。
記事ではメールの内容も“暴露”。「やってほしいことの一つはダグアウトから出されるサインを盗むこと。知りたいのは、(サインが)どのくらい見えるか、カメラや双眼鏡か必要かなどだ。実際に試合で何が出来るか(出来ないか)、発見したことを報告してくれ」とメールの送り主は記したという。
このメールは「複数の人物に送られた」としている。また、「送信者と受信者を匿名にすることを条件に『ジ・アスレチック』に提供された」という。
記事によると、メジャーリーグは、カメラを使用してのサイン盗みがルールに違反するかどうかについてのコメントを避けた。ルールは「球団に利益をもたらすような情報を伝達するためや、サインを盗む目的での」電子機器の使用を禁止している。アストロズはこの件についてのコメントを避けているという。
記事は、幹部からの指示は「メールだけではなく電話でもなされた」と指摘。「こんなことは誰もしたくなかった。見つかったらスカウトとしての評判も落ちるし、アストロズの評判も悪くなる」と、あるスカウトの言葉を紹介している。
さらに記事は「ルールをよく知る関係者によると、MLBのルールでは自身の目や双眼鏡を使ってスカウトがスタンドからサインを盗むことは許されている。しかし、その盗んだサインを同じ試合中に伝達したり、自分達が有利になるように使用することは禁止されている。スカウトのカメラ使用は2017年のルールに反する可能性がある」としている。
一方で記事は「ルールは広義で曖昧であり、今回の件が完全な違法行為であるかどうかは解釈による」とも指摘している。
(Full-Count編集部)