最下位から巻き返し図るオリックス カギ握る正捕手争いの動向
Aクラス入りへの条件となるセンターラインの強化
最下位からの巻き返しを狙うオリックス。昨季はオープン戦、交流戦、ペナント、そして2軍と全てが最下位に低迷。Aクラス入りへの条件はセンターラインの強化、特にカギを握るのは正捕手の固定と見る。2014年にゴールデングラブ賞、ベストナインを獲得した伊藤光、そして昨年プロ3年目にして捕手としてチーム最多の84試合に出場した若月健矢らがキャンプ、練習試合、オープン戦で激しい争いを繰り広げている。
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ここまで(3月14日まで)オープン戦の先発出場数は若月が5試合、伊藤が1試合。開幕マスクは若月が一歩リードしている。特に伊藤は三塁として先発する機会が多い。伊藤の三塁起用について福良監督は「あくまでもオプションの一つ。一番に考えているのはもちろん捕手」と説明している。
仮に伊藤を三塁で起用するなら1軍登録する捕手は2人で固定できるメリットが生まれる。伊藤は勝負強い打撃が持ち味。実際にオープン戦打率は3割3分3厘と好調を維持している。昨年、リーグワーストのチーム打率2割5分3厘、499得点を記録したチームにとって「打者・伊藤」は魅力だ。
だが、シーズンを通して見れば本塁打、打点など物足りない部分もある。チームには小谷野、中島ら長打力、打点に期待がかかるベテラン勢が控えているだけに福良監督がどのような采配を見せるのかが焦点になりそうだ。
開幕投手はエース・金子千尋が内定済み。昨年まで不動の女房役は伊藤が務めていた。ここに殴り込みをかけ、成長著しい若月が一気にレギュラーを奪うことができるか。その他にもベテランの山崎勝己、打力が武器の伏見寅威も虎視眈々とその座を狙っている。チーム内の競争を勝ち抜き、3月31日の楽天との開幕戦にマスクを被るのは誰なのか大いに注目したい。
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フルカウント編集部●文 text by Full-Count