侍・小久保監督、歴代指揮官から託された思い「前回の悔しさを晴らして」
「勝つためにやるのが戦」と決意の指揮官
第4回ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)で世界一奪還を目指す野球日本代表「侍ジャパン」は20日(日本時間21日)、準決勝の舞台となるアメリカ・カリフォルニア州のドジャースタジアムで公式練習を行った。前日まで調整を続けたアリゾナとは一変、肌寒い天気の中での練習に臨んだ小久保監督は「勝つためにやるのが戦だと思うので、そのつもりでやります」と、一発勝負の決戦に向けて気合を見せた。
2大会ぶりの優勝を目指す侍ジャパンだが、準決勝は対戦国アメリカのホームが舞台。当日は客席に敵を応援するファンが大挙し、文字通りの“完全アウェー”状態が予想される。指揮官は「球場の雰囲気に飲まれないということが、まず大切になると思う」と話し、平常心の大切さを説いた。
勝機をたぐり寄せるポイントは「先発投手」だ。大一番を託すエース菅野には「ある程度、試合をつくるということが勝つためには必要になる」と期待を寄せる。同時に、打線はアメリカ先発ロアークから点を奪うことがカギ。「先発である程度、点を取って、リードした展開で後半に持ち込まないと」と、足を絡めた攻撃で先手を打つ算段だ。
この日の練習には、2人の元監督の姿があった。2009年第2回大会で優勝監督となった原辰徳氏、そして2013年第3回大会の準決勝でプエルトリコ敗れた山本浩二前監督だ。打撃ケージの裏で激励された小久保監督は、山本前監督から「前回の悔しさを晴らしてくれ」とリベンジの思いを託されたという。
優勝したい――。自分のために、応援してくれる人々のために、侍ジャパンが決戦の舞台に向かう。
【了】
フルカウント編集部●文 text by Full-Count