睡眠時間わずか2時間でも… DeNA関根、メキシコWLで奮闘「試合前から眠かった」

ヤキス・デ・オブレゴンでプレーしているDeNA・関根大気【写真:球団提供】
ヤキス・デ・オブレゴンでプレーしているDeNA・関根大気【写真:球団提供】

前半戦首位だったチームは後半戦も8勝3敗で首位に浮上

 横浜DeNAベイスターズの関根大気外野手がプレーしているメキシコ・ウインターリーグのヤキス・デ・オブレゴンが6日(日本時間7日)、ホームで行われたスルタネス・デ・モンテレイ戦で2-1で勝利を収め、7連勝で通算8勝3敗とし、後期リーグ首位に浮上した。関根は「1番・中堅」でフル出場。3打数1安打1打点で、全2得点に絡んだ。

 前期リーグを首位で折り返したオブレゴンが、後期リーグでも再び首位の座に立った。この日、首位を走っていた昨年のリーグ王者チャロス・デ・ハリスコが敗れ、8勝4敗となり、順位が入れ替わった。「試合後に知りました。嬉しかった。勝ちを日々取りにいって、その結果、ここまで来たと思う。投手陣がすごく頑張ってくれているし、雰囲気も良く、テンポよくやれている」と関根も胸を張った。

 この日は初回に二塁への内野安打で出塁すると、0-1で迎えた3回には1死二、三塁のチャンスで中堅への同点犠飛。試合を振り出しに戻した。「なんとか三振をしないようにと思っていた。詰まったので走者のおかげです」。6回には投手へのセーフティバントが相手の失策を誘い、出塁すると、8回には無死2塁から二ゴロ。フルカウントからしっかりと進塁打を放つと、続く2番打者の遊ゴロの間に三塁走者がホームイン。これが決勝点となった。

「四球の可能性もあったので、なんとか最低でも進塁打を打とうと思っていた。後ろの人がカバーしてくれてよかった」。関根の後ろを打つのはパドレス所属、昨年21歳でメジャーデビューを果たし、メジャー2年目の今季も71試合に出場しているルイス・ウリアス内野手。関根とメジャーリーガーとの1、2番コンビで、接戦となった投手戦にケリをつけた。

 敵地からの移動ゲームとなったこの日は睡眠不足とも戦っていた。オブレゴンは前日メヒカリで試合を行った後、レギュラー組はホテルで数時間の睡眠を取り、朝6時に小型バスで約3時間かけてオブレゴンまで直行便のあるティファナに移動。その後、約1時間半のフライトでオブレゴンに戻った。一部の控え選手と監督ら首脳陣は夜行バスで約12時間かけてオブレゴンに移動。オブレゴンはメヒカリよりも時差の関係で1時間進んでおり、関根は昼寝をする間もなく練習をこなし、試合に臨んでいた。

 オブレゴンは前期リーグでは火、水、木曜がホームで金、土、日曜がビジターという日程だったが、後期リーグはその逆。ホームチームのほうがビジターチームよりも練習開始時間が早いため、後期リーグは移動を伴う金曜日は、より体に負担がかかる日程となっている。

「昨日はホテルで2時間くらいしか寝られなくて、空港に行くバスも狭くて寝られなかった。空港でもかなり待たされました。飛行機では眠れたけど、移動に疲れて試合前から眠かった。この金曜日の移動ゲームにはなんとか慣れないといけないですね」

 日本でも、広島でのビジターゲームの際に約4時間の新幹線移動があるが、寝たまま移動ができる分、メキシコのほうが負担は大きい。しかも国土が広いため、移動の際に時差を伴うこともある。関根は「金土の夜はしっかり睡眠は取れるので、土日の試合は大丈夫ですが、金曜をどう乗り越えるか。飛行機に乗ると気圧の関係で体がフワッとなる感覚になるし、色んな変化があるとコンディションを整えるのに時間が必要。金曜の過ごし方は勉強だなと思った」と、ハードスケジュールの中での休養、そして準備の大切さを実感している。

 12月30日のリーグ戦終了まで残り20試合。常々「チームが勝つことがいちばん大事」と話す関根。自主トレの都合で最後の数試合には出場できないが、残された期間でできる限りチームに貢献し、メキシコでの収穫を日本に持ち帰る。

(福岡吉央 / Yoshiteru Fukuoka)

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