メジャー球場で異例の草野球開催 MLBドリームカップ決勝は小千谷名球会が勝利
サンディエゴのペトコパークで決勝開催、South Beansを破り軟式野球日本一に
数々の名勝負の舞台となったMLBサンディエゴ・パドレスの本拠地で軟式野球日本一決定戦が開催された。5回目を迎えた「MLBドリームカップ 2019 supported by XEBIO Group」決勝は7日、米・サンディエゴのペトコ・パークで行われ、東日本代表の小千谷名球会(北信越地区代表)が西日本代表の「South Beans」(中国・四国地区代表)を死闘の末に4-3で撃破。草野球がメジャーリーグの球場で行われるという異例の決勝を制し、軟式野球日本一の栄冠に輝いた。
地区予選を勝ち抜いた東西2チーム。ヘルメットなどのギアや審判もMLB仕様で、2019年までパドレスでアドバイザーを務めた斎藤隆元投手が始球式に登場。試合前には日本と米国の国歌が演奏されるという最高の環境が用意された。
当日はあいにく雨模様。泥まみれの決戦で、先手を取ったのはSouth Beansだった。2回裏、1死三塁のチャンスで遊ゴロも、三塁走者がアグレッシブな走塁で本塁を狙って送球エラーを誘うと、ヘッドスライディングで生還した。
しかし、5回表に併殺崩れの間に同点に追いついた小千谷名球会は、8回に再び試合を動かす。1死満塁のチャンスからリードオフマンの井上が左中間を見事に破る3点適時打三塁打。値千金の一撃で4-1とリードを一気に広げた。
最終回にはドラマが待っていた。3点を追うSouth Beansが2死二、三塁のチャンスを掴むと、打者が左翼方向に大飛球を放つ。ランナー2人が生還し、打者走者も三塁を回ろうとしたが、打球の勢いがありすぎたためバウンドしてスタンドイン。エンタイトルツーベースで2点止まりとなり、同点に追いつくことはできず、最後はセンターフライで万事休す。South Beansの終盤の追い上げは及ばず、試合終了となった。
MLBドリームカップの栄冠は小千谷名球会に輝き、マウンド上で歓喜の輪が生まれた。大会MVPには3打点の井上が見事選出。日本の軟式野球が、2004年開場のペトコパークに新たな歴史を刻んだ。
(Full-Count編集部)