3倍超5000万円更改の鷹ドラ1甲斐野、東京五輪は「僕はもうダメです」本心は…
1年目は65試合に登板して2勝5敗8セーブ26ホールド
10日に行われた契約更改交渉で、今季の年俸1500万円から3倍超となる年俸5000万円で来季の契約を更改したソフトバンクのドラフト1位ルーキー甲斐野央投手。「ビックリしましたね。思ったより上でした。(高橋)礼さんよりは下だろうと思っていたので」と新人王に輝いた高橋礼投手との同等の評価に驚きを隠さなかった。(金額は推定)
東洋大から2018年の入団した甲斐野は1年目で開幕1軍入り。勝利の方程式に組み込まれると、デビューから13試合連続無失点のプロ野球記録を樹立。シーズン途中には離脱した森唯斗投手に代わって抑えも任された。65試合に登板して2勝5敗8セーブ26ホールド、防御率4.14。新人王こそチームメートの高橋礼投手に譲ったものの、チームの3年連続日本一に貢献した。
日本シリーズ後には出場を辞退した千賀滉大投手、楽天の松井裕樹投手と森原康平投手に代わる追加招集で野球日本代表「侍ジャパン」入り。「第2回 WBSCプレミア12」に出場すると、セットアッパーとして5試合に登板。高橋礼投手と並んでチームトップタイの2勝をマークして、優勝に貢献した。
来年に控える東京五輪の候補にももちろん名前が挙がるが、本人は至って謙虚だ。「追加招集で呼んでもらいましたし、五輪は枠も少なくなるんで。僕はもうダメです。辞退された方々が本気を出せば、僕は要らないと思います」と、笑った。
とはいえ「入ってみたい」というのが甲斐野の本心。そのためには来季前半戦でしっかり結果を残すことが重要で「前半戦の数字が大事になると思うので、数字を残せるように、ホークスのためにやりたいと思います」と意気込んだ。
3500万円もの大幅アップとなった右腕。増額分の使い道を問われると「物欲はないので、貯金と、両親へのプレゼントを買いたいですね。両親は要らないって言うんですけど、コソッと。母にはこの冬を乗り越えられるアウターとかにしようかな」と答え、12日からのハワイへの優勝旅行での親孝行をイメージしていた。
(福谷佑介 / Yusuke Fukutani)