ダルビッシュ、トレード話が急浮上も… 米メディアは残留予想「カブスは移籍させない」
「何球団かが問い合わせを行った」と他球団がトレードの可能性を模索
今季31試合に登板して6勝8敗、防御率3.98の成績を残したダルビッシュ有投手。シーズン序盤は苦戦したが、後半戦に入って復調を遂げて本来の姿を発揮する1年となった。
そんなダルビッシュに突如として浮上したのが他球団へのトレード話。12日(日本時間13日)に米最大の移籍情報サイト「トレード・ルーマーズ」が「ユウ・ダルビッシュに関して何球団かが問い合わせを行った」と、他球団がトレードの可能性を模索していることを報じていた。
そんな中で米メディア「NBCスポーツ」電子版は、ダルビッシュのトレードの可能性について触れ、実現することはないと伝えている。「カブスはユウ・ダルビッシュを今オフに移籍させない。何件かの問い合わせがあったけれどもだ」とする記事を掲載して、トレードは現実的ではないと指摘している。
2018年シーズンは故障の影響でわずか8試合の登板に終わったダルビッシュ。6年総額1億2600万ドル(約137億6500万円)で入団した移籍1年目をほぼ棒に振る形となり、記事では、6年という大型契約の2年目のシーズンに突入しようとしていた時点で、ダルビッシュは(19年も)失敗するのはではないかと懸念されていたことを言及している。
それでも、2年目の今季は後半戦に復活。オールスター後は13試合に先発して4勝4敗、防御率2.76、WHIPは0.81という好成績を残した。オフには有していたオプトアウトの権利を行使せずにカブス残留を選択していた。
記事では「もしカブスが再建へと足を踏み入れるなら、ダルビッシュのトレード話を挙げるのは十分理にかなっている」と指摘。今オフにナショナルズと7年2億4500万ドル(約267億円)で再契約したスティーブン・ストラスバーグ投手や、ヤンキースと9年3億2400万ドル(約354億円)で契約したゲリット・コール投手と比較すれば、残り4年で8100万ドル(約88億5000万円)の契約を残すダルビッシュは「バーゲン」であるとされ「ダルビッシュの契約は魅力的であり、彼を移籍させることで、カブスの厳しい給料事情が緩和されるだろう」とし、ダルビッシュのトレードによる生まれるメリットについても考察されている。
ただ、現実的にはダルビッシュのトレードの可能性は限りなく低いと見られている。その理由として「カブスは再建中ではないし、ダルビッシュを移籍させることで、来季終了後には(戦力の面で)不確定要素が伴うローテーションにおいて、計り知れない穴が生まれてしまうことになる」としている。
カブスは2020年オフにホセ・キンタナ投手がFAとなり、ジョン・レスター投手もべスティングオプション(投球回などの一定の基準を満たすことで自動的に契約が更新される制度)が行使されない場合はFAになる。来オフに2人の先発投手がFAとなる可能性があるため、今オフにダルビッシュを放出することは得策ではないとしている。
(Full-Count編集部)