メジャー新制度「敬遠宣告制」初適用はモリーナ 宣告後に苦笑いで一塁へ
今季開幕戦カブス-カージナルスの9回に初運用
今季からメジャーで導入された新制度、敬遠宣告制が2日(日本時間3日)にカブス-カージナルスの開幕戦で初適用された。試合時間短縮を目指すMLB機構は、今季から審判に敬遠を宣告すれば4球を投げずに打者が一塁へ進める「敬遠宣告制」を導入した。
歴史的瞬間は9回に訪れた。3-3の同点で迎えた9回裏カージナルスの攻撃。この回からマウンドに上がったカブス5番手のモンゴメリーは先頭カーペンターを左翼へのフライに打ち取るが、続く代打J・マルティネスに中堅へ二塁打を運ばれた。1死二塁としたところで迎えた打者は、一発のある捕手モリーナ。ここで敬遠策を選ぶことにしたカブスのマドン監督が球審に意向を伝えると、球審から敬遠を宣告されたモリーナは打席で1球も見ないまま、苦笑いを浮かべながらひじ当てなどの道具を外して一塁へ向かった。
この後、カージナルスは2死一、二塁からウォンが四球を選んで満塁とし、続くグリチャックが劇的なサヨナラ打を左翼へ運び、開幕戦を白星で飾った。
MLB公式サイトによれば、試合後、カージナルスのマシーニー監督は新制度について「あまり深く考えないようにしていることの1つ。試合時間短縮の動きがあり、その一環であることは分かっている」と話したそうだ。この制度の導入については、各方面から賛否両論が巻き起こっている。
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フルカウント編集部●文 text by Full-Count