田中将大が自己ワースト6四死球も5回3失点 綱渡りの1点リードで降板
味方打線や守備の援護も、4回以降に制球乱して3失点
今季初勝利を目指すヤンキース田中将大投手が8日(日本時間9日)、敵地でのオリオールズ戦に先発し、5回を投げて6安打5奪三振で3失点(自責3)。4回から制球を乱して自己ワースト6四死球を出したが辛くも1点リードを守り、92球(57ストライク)を投げたところで、勝利投手の権利を持って降板した。防御率は11.74。
日本人初となる3年連続開幕投手を任された2日(同3日)レイズ戦では、3回を持たずに7失点と大乱調だった右腕。この日も制球が定まらずに何度もピンチを迎えたが、何とか5回3失点で堪えた。
初回を打者3人で終えると、2回表にトレイエスの右翼タイムリー二塁打で2点の援護をもらう。2回裏、1死一塁からキムに右前打されて一、三塁のピンチを迎えたが、WBCオランダ代表スコープを補邪飛に打ち取り無失点。速球とスライダーを使いながら、3回は3者凡退とした。
このまま順調に続くかと思われた4回、制球の乱れから大量失点の危機を迎える。2死二塁からカスティーヨの中前打で1失点。さらにキムのボテボテの内野安打、スコープへの死球で満塁としたが、最後はハーディを投ゴロに打ち取り、リードを保った。
5回の攻撃中にはアクシデントが発生した。田中も絶大な信頼を寄せるサンチェス捕手が、打席でファウルを打った際に右腕を負傷して途中交代。5回裏からは控えのローマインを女房役に投げた。
その5回、田中は再び制球を乱す。先頭スミスに中前打されると、続くジョーンズに死球を当てて無死一、二塁。ここでマチャドに右翼フェンス直撃の二塁打を許して1点を失う。続くデービスにストレートの四球を与え、なおも無死満塁の大ピンチ。ここで昨季47本塁打のトランボを遊撃併殺に仕留めたかに見えたが、ビデオ判定の結果、トランボの足が一瞬早く一塁ベースを踏んでセーフ。続くカスティーヨへの四球で1死満塁としたが、キムを見逃し三振、スコープを捕飛に打ち取り、辛くも1点差で逃げ切った。
開幕戦の汚名を返上する快投を披露したかったが、再び課題の残る内容になってしまった。
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フルカウント編集部●文 text by Full-Count