田中将大はまた勝てず 5回だけで3四死球、指揮官「最後の回だけ苦しんだ」
5回6安打3失点で降板も救援が逆転許す、負傷のサンチェス「長引く可能性も」
ヤンキース田中将大投手が8日(日本時間9日)、敵地で行われたオリオールズ戦に先発し、5回6安打3失点で勝敗はつかなかった。3回途中7失点で降板した開幕戦に続き、自己ワースト6四死球と乱調。5回を投げて6安打5奪三振で3失点(自責3)と何とか1点リードで降板したが、7回に救援陣が逆転された。チームは4-5で逆転負けし、3連敗となった。
田中は2-0で迎えた4回、2死二塁からカスティーヨの中前打で1点を失うと、内野安打と死球で満塁とされる。それでも、最後はハーディを投ゴロに打ち取り、何とかリードを保った。すると、5回に味方が2点を追加。3点リードとなったが、田中は続く5回につかまってしまう。
再び制球を乱し、中前打と死球で無死一、二塁とされると、マチャドの右翼フェンス直撃の二塁打で1失点。さらに四球で無死満塁のピンチを招き、遊ゴロの間に失点して1点差に追い上げられる。再び四球で1死満塁としたが、後続を打ち取り、なんとか1点リードを守った。
田中は5回までに92球(ストライク57球)を投げ、ここで降板。苦しみながら今季初勝利の権利は手にしていたものの、チームは7回に逆転されて敗戦。試合後、ジラルディ監督はエース右腕の投球について「最後のイニングだけ苦しんだ。オリオールズ打線が彼に球数を投げさせた」と振り返った。田中は防御率11.74となった。
5回には捕手サンチェスがファウルを打った際に右上腕二頭筋を負傷して途中交代。主軸打者でもある若きスーパースター候補の正捕手が離脱し、さらに3連敗で1勝4敗と開幕早々、名門球団には重たい空気が漂っている。
指揮官はサンチェスの負傷について「とても痛い。他の選手で穴埋めするしかない。長引く可能性はある。利き手だけに心配だ」とショックを隠せなかった。ヤンキースが早くも正念場を迎えている。
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フルカウント編集部●文 text by Full-Count