則本昂、岸が序盤離脱もAクラス入り 美馬移籍の“穴”を埋めるのは…楽天19年投手陣
開幕前に離脱も、チームが苦しい時期に帰ってきたエース
最下位からの脱出とリーグ制覇を目指し、「RESTART! 日本一の東北へ」のスローガンを掲げた楽天は、優勝こそかなわなかったものの、Aクラスに進出。オフシーズンの補強に大成功し、来たる2020年シーズンに向けて大きな足がかりをつかんだ。今回は特集「シーズンレビュー2019」で試合を振り返り選手にフォーカス。前編は投手を中心に、後編は野手を中心に楽天の2019シーズンを振り返っていく。
昨季中盤からチームを率いた平石洋介監督代行が正式に監督に就任し、最下位から巻き返しを計るべく挑んだ2019シーズン。一番の課題だった得点力不足を補うために浅村栄斗内野手、ジャバリ・ブラッシュ外野手を獲得し、投手陣は則本昂大投手と岸孝之投手のダブルエースがけん引。多くの人がAクラス争いに食い込むだろうと期待したが、まさかの事態に陥る。開幕投手を務めるはずだった則本昂が故障で離脱すると、代役の岸は開幕戦でもも裏を痛めて緊急降板。波乱の幕開けとなった。
春季キャンプ時から好調とされてきた則本昂だったが、3月に右肘のクリーニング手術を受け、しばらく戦線を離れることとなった。そんな則本の今季一番印象深い試合は、復帰登板となった7月9日のオリックス戦だろう。この日までチームは10連敗と不調に苦しんでいたが、6回無失点の快投で269日ぶりに白星を手にし、お立ち台では「自分のいる場所はここだな、と思いました」と頼もしい言葉を残した。
また、今オフには国内FA権を行使しての宣言残留を表明し、この先も楽天のために右腕を振り続けることを誓った。課題である立ち上がりの失点はいまだ克服できていないため、今オフになんとか改善し、エースの完全復活なるか。