ハム高梨、先発10連勝ならず “転倒ボーク”で先制点献上「出てしまった…」
「たまに引っかかることが…」、失点までの流れを反省「四球はピンチを大きくする」
日本ハムの高梨裕稔投手が11日のソフトバンク戦(札幌ドーム)で今季初黒星を喫した。3回2死満塁からボークで先制点を献上し、5回にも2死一、二塁から内川に左翼フェンス直撃の2点適時二塁打打を許した。5回4安打3失点。先発としては昨年6月8日の広島戦(札幌ドーム)から続いていた連勝が9でストップした。
まさかの光景だった。3回2死満塁で4番の内川を迎えた場面。初球を投げ始めた時、踏み出す左足のかかとが途中で地面にひっかかり大きく体勢を崩した。転倒しながらもなんとかホームに投げたものの判定はボーク。「たまにかかとが引っかかることがあり、それがあそこで出てしまった。(相手が)いい投手なので先制点をあげないようにしようと思っていましたが」と高梨は振り返った。
猛省したのは、ボークでの先制点献上に至る過程だ。1死一、三塁のピンチでセーフティスクイズを自ら処理して三走をアウトにしたまでは良かった。2死二、三塁までこぎつけた後に、3番の柳田に四球を与え、直後にボークと続いただけに悔いの残る先制点となった。「四球で苦しくなって…。四球はピンチを大きくする。四球を与えた打者で勝負すれば、抑えられたかもしれない」と話した。
今季初登板となった4日のロッテ戦(ZOZOマリン)では、6回途中5安打1失点。昨季新人王は幸先良いスタートを切ったが、まだ思うように制球できていないという。「体重移動の方向だったり、軸足がしっくりいってないところを修正していきたい」と次回登板を見据えた。
連勝ストップについては「負けがつかないことがいいことだけど、いつかは来る。これから先、なるべくチームが負けない投球を多くできればいい」と前向きに話した。
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石川加奈子●文 text by Kanako Ishikawa