ロッテの2010年代助っ人…カルロス・ロサ、クルーズ、ボルシンガーらが活躍
金泰均、デスパイネはWBCでも活躍、ボルシンガーは昨季の最高勝率に輝いた
2019年シーズンのプロ野球が幕を閉じ、2010年代は今年で一区切りとなった。ここでは10年間で活躍したロッテの主な助っ人外国人選手を見ていこう。
○金泰均内野手
2008年に韓国プロ野球(KBO)本塁打王に輝き、2009年WBCではベストナインに選出。2010年にハンファから鳴り物入りで加入した。1年目はシーズン途中まで4番を任されて21本塁打の成績。CS、日本シリーズでは打率.310と活躍して日本一に貢献した。2年目は故障の影響で31試合の出場となり帰国。ハンファ復帰後は、2012年には打率.363で首位打者を獲得するなど長年に渡って活躍し、2018年にはKBO通算2000本安打、300本塁打を達成。今季で37歳を迎えたが、127試合で打率.305をマークするなどその打棒は健在だ。
○カルロス・ロサ投手
2011年にダイヤモンドバックスから加入した。150キロを超える速球を武器に、1年目から62試合に登板して25ホールド、防御率2.08の好成績。決して派手ではなかったが、5年間で204試合に登板して79ホールド、防御率2.96とセットアッパーとしてブルペンを支えた。2016年はメキシカン・リーグのオアハカでプレーした。
○セス・グライシンガー投手
ヤクルト、巨人で2度の最多勝を獲得し、2012年に加入。過去2年間で1勝にとどまっていたが、25先発で12勝8敗、防御率2.24と見事に復活を果たした。しかし、2013年は故障の影響で13先発と登板数を減らすと、2014年は1軍登板なく退団となった。NPB通算7年で64勝42敗、防御率3.16と好成績を残した。
○ルイス・クルーズ内野手
ヤンキースからFAとなっており、2014年に加入した。1年目は内野の全ポジションを守り、チームトップの16本塁打。2年目は二塁手として出場して球宴にも出場。前年と同じ16本塁打の活躍でゴールデン・グラブ賞も受賞した。2015年には巨人に移籍したが、2017年途中に楽天にトレードされた。今季はメキシカン・リーグのティファナでプレー。91試合で打率.320、27本塁打と結果を残した。
○アルフレド・デスパイネ外野手
キューバ・リーグで3度のMVP、2013年WBCでは大会最多タイの3本塁打をマークし、2014年途中に鳴り物入りで加入。1年目は45試合の出場ながら打率.311、12本塁打と実力の片鱗を見せた。2015年は18本塁打、2016年は24本塁打の成績。ソフトバンクに移籍した2017年には35本塁打、103打点で2冠に輝くなど主砲として活躍している。
○チェン・グァンユウ投手
台湾の国立体育大学から2011年に横浜(現DeNA)に入団。2015年に戦力外となると、テストに合格してロッテに加入した。1年目は14登板(13先発)で5勝4敗、防御率3.23。昨季途中から救援に配置転換となるとブレークし、今季は44試合で5ホールド、防御率3.63の成績だった。チャイニーズタイペイ代表として「プレミア12」にも出場し、セットアッパーとして活躍した。
○マイク・ボルシンガー投手
メジャー4年間で48登板(41先発)の実績を持ち、2018年にブルージェイズから加入。1年目の昨季は前半戦だけでリーグ最多の11勝を挙げて球宴にも選出。11連勝は外国人選手の歴代最多タイ記録となった。右手の故障で9月に抹消されたが、20試合に先発し、13勝2敗、防御率3.06で最高勝率を獲得。今季は20試合に先発したが、4勝6敗、防御率4.63と成績を落として退団となった。
2010年代前半は1、2年で退団となった助っ人が多かった中、カルロス・ロサが5年間に渡って活躍。後半はパラデス、シェッパーズ、ドミンゲス、バルガスらメジャーでの実績もある助っ人が期待外れに終わった。クルーズ、ボルシンガーらは活躍したが、インパクトのある成績を残した助っ人は少ない10年間だった。
来季に向けては今季32本塁打のブランドン・レアード内野手と、途中加入で14本塁打のレオネス・マーティン外野手が残留。2016年から広島で3年間セットアッパーを務めたジェイ・ジャクソン投手、楽天で今季50試合登板したフランク・ハーマン投手の加入が決定。実力者が揃い、活躍が期待される。
(Full-Count編集部)