熊本地震から1年…ホークスが試合前に募金活動 5月に熊本で公式戦
オリックス福良監督も参加、工藤監督「風化させないことが大事」
震度7の地震が熊本を襲って1年が過ぎた14日、ソフトバンクは本拠地でのオリックス戦前に入場ゲート前で募金活動を行った。対戦相手であるオリックスからも福良淳一監督をはじめコーチ、選手が参加し、両軍のファンに募金を呼びかけた。
昨年の震災後、復興支援のスローガン「ファイト!九州」を掲げ、さまざまな支援活動を行ってきたソフトバンク。震災発生からちょうど1年が経過した14日は、工藤公康監督、長谷川勇也、千賀滉大、東浜巨、サファテが、オリックスからも福良監督、西村徳文コーチ、熊本出身の小田裕也が募金の呼びかけに参加。約15分で21万3724円(球団発表)が集まった。
「一番忘れてはいけないのは、風化させないということ。僕らの思いが少しでも熊本の方々に伝わればと思う。これからも野球を通して勇気を与えていけるように」と工藤監督。選手会長の長谷川も「ちょうど1年経つが、まだまだ手助けが必要なんだという意識を再認識する日になれば。そういう意識をもってやっていくことで、もっともっといい試合をファンに見ていただけると思う」と語った。
試合前には黒リボンをつけた弔旗を掲揚するとともに、被害者の冥福を祈って黙祷も行われる。また、ソフトバンクは15日と16日にはタマホームスタジアム筑後の3軍戦でも募金活動を行う。
5月13日には、震災後初めて熊本で1軍公式戦(楽天戦)を開催する。当日は、両チームの選手が「熊本を、野球で元気に!」リストバンドを着用し、入場者全員にも同じリストバンドが配布される。
長期ロードとなった3カードすべてで負け越し、開幕3連勝の貯金を使い果たしたソフトバンクだが、熊本での試合までに調子を上げて勝利をプレゼントすることが、一番の“心の支援”になるはずだ。
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藤浦一都●文 text by Kazuto Fujiura